杉山平一の詩

門のボタンを押すとベルが鳴ったらしい。

玄関の電気がついて、どなたですか、と声がした。

とたんに犬が吠え出し、幼い子供が泣き出した。

それを叱る母親らしい声がきこえ、ガラッガラッと何か床に落ちた気配。

轟然と飛行機が一機、頭上を過ぎた。

僕は深く息をととのえて言った。

すぎやまと申すものですが…。

訪問という好きな詩です。

by ペンギンハウス・東京高円寺ライブハウス

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