ペンギン様?  9日

「あれ!?」・・・今日の出演バンドのFIGURE FOUR KEGROCKのメンバーの一人がペンギンに入るなり奥の壁を指差してこう言った 「あのペンギン、前回来た時はありませんでしたよね」 その壁のペンギンとはこれだ⇒
ステージ後ろの壁のほぼ真ん中に掛かっている額で数羽のペンギンのイラストが描かれている 僕は正直インテリアとかあまり興味がないし毎日見ているのでそれがそこにあるのも無いのもどちらでもあまり気にもしていなかったのだが、彼が言うには前回4月にここでやったときに壁にペンギンの絵がなかったので「どうしたんだとう」と気になっていたという 調べてみるとそのちょうど一週間前にここで「独唱パンク」というライブイベントがあり、そのときはいつも主催者が持ち込む大きな「独唱パンク」という垂れ幕を後ろの壁に吊り下げるのでそのとき外してあとしばらく戻し忘れてたんじゃないのか、という結論になった それにしても、出演者やお客の中にもそれがあることが重要なシンボルになっているとしたら疎かに出来ないなあ これからは気をつけよう とりあえず「ペンギン様」と名づけて奉った方がいいかもね
そういうわけで「ペンギン様」が見下ろすステージでは梅雨のうっとうしい季節を吹き飛ばすような熱演が繰り広げられた
その「ペンギン様」にこだわる(一人だけどね)メンバーがいるFIGURE FOUR LEGROCK が今日の1番手 ギター、ベース、ドラムのトリオ(今日はそういえば全出演者がこの組み合わせだった)でわりとブルースっぽい曲を弾く ギタリストの持ってるのがEPIPHONEのフルアコ(例の段違いのテールピースの)で、ペンペンという侘び寂びのある音が出る この音色を聞いてて「あ、T-BoneやFenton Robinsonっぽい音だな」と思ってたらやった曲がFentonの「Somebody Loan Me  a Dime」という名曲だ 思わず嬉しくなってしまった その他にもT-Boneの曲をやったり まだ少々荒いところもあるけどボーカルの声がこういう曲によく合ってるからオシジナルを含めこの路線でいってほしいなと・・・余計なお世話だがそう思った
そして2番手に登場したのが川口雅巳ニューロックシンジケイト川口雅巳というギタリストは僕はlos doronkosというユニットでわりと静か目なアコギを弾いている姿しか知らなかったが今日はもうすごいロックギターを弾いた それは例えると夜中に雷が轟き稲光が走るような激しく店中を駆け巡るようなギターだった 一緒にやったドラマーがまた長髪を振り乱してすごいドラムを叩く 久しぶりに「Hard Rock」と言いたくなるドラミングを見た このトリオがなんか闇から湧きあがってくるような世界を作って終了すると次にはこのバンドが待ち構えている
3番目はもう常連といったらこの人たち たこボーbandの登場だ このバンドはやっぱり真夏の都会のコンクリートに注ぐぎらぎらした陽射しのような焼け付くような音を叩きつけてくる 昨日、”某所”で大声で散々叫んで喉をつぶしたと話していたが、それくらいでダメになるようなヤワな喉じゃないよね 年間ライブ100本もまたありそうなハイペースで歌い続けてる・・・タフなやつだね 今日もたこボーbandはゴキゲンな演奏だった
そして、最後に登場したのはBroom Duster KAN&STRANGERS
リーダーでボーカルギターのKANを実は僕はずうっと前から知っている それは彼が何年も前から吉祥寺にある井の頭公園でずうっとストリートライブをやってたからだ 公園で歌ってる彼は実にのびのびとおおらかに通りすがりの人々に気さくに話しかけたりしながら楽しくブルースを演奏している そのスタイルをほぼそのままペンギンに持ち込んだ彼の演奏は実に自由だ ドラムとベースをバックに自作だというハーモニカとマイクのホルダーを首から下げ、ナショナルのスチールギターをギャンギャンかき鳴らし店中を歩き回りながらゴキゲンなブギを歌う 聞けば僕より2,3歳年上だというから困った・・・いや楽しいオヤジだ それにしても元気だ ほら、始まったぞ!「Got My Mojo Working」だ 店中が一緒に歌ってる そういえば今日は6月9日・・・6・9・・・ロックの日なんそうだ この日のブッキングを担当したマスター亜郎の計略が今発覚した そうかあ・・・本当にロックな夜だったなあ・・・そしてライブが終わったペンギンにはまたミュージシャンの輪ができてる 「ペンギン様」は?・・・うん、とても機嫌がよさそうだ!                                            ・・・そして高円寺ライブハウスの夜はふけていった

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