ギターを弾こう   63

さて、「ええじゃないか」と言うと遊園地「富士急ハイランド」にある絶叫マシンの名前だが・・・090728

今回の話はそれとは関係ない それは江戸時代末期徳川幕府が終りに近くなった頃、「薩摩」「長州」ら勤皇派がいよいよ政権奪還を狙っていたまさに幕末に突如発生した住民運動・・・というか得体の知れないブームのことだ

ことの発端は今の愛知県あたりで突然「空から神社のお札が降ってきた」ことがきっかけになって2「祭らないと神罰が下る」という風評が広がり、祟りを恐れた豊かな商人などが貧しい一般庶民に無料で食料や酒を振舞いそれを得た庶民たちは仕事も家事も放り出して日夜「ええじゃないか、ええじゃないか」と踊り狂った そのブームがどんどん広がり、特に当時の京都では街中で「ええじゃないか」をくりひろげるような事態になった

1974年に公開された原田芳雄主演の「竜P9200012_edited03.jpg03馬暗殺」と言う映画では「ええじゃないか」をキーワードのように頻繁に登場させていた

このブームを誰が起こしたのかは不明だが、あきらかに徳川打倒に対する一種の陽動作戦のように意図的に起こされたような気がする その証拠に「大政奉還」になり明治政府が発足するのと同時に跡形も無く消えてしまったのだ

ただ、この「ええじゃないか」というムーブメントがおきるのには実はそれまで庶民の中にずっと仕舞い込まれてはあったがいつでも噴出せるような状態にあった「自由に踊り狂う」という本能がしっかりと有ったからなんだと思う

79ff93f7思えば明治維新からこっち「文明開化」「富国強兵」などという言葉と教育などのおかげですっかり穏やかで常識的で理性的で調和を重んじる大人しい日本人が出来上がってしまったが、それはまだ100年とちょっと前からのことだったようだ

この話も「リズム」「ダンス」という話からずいぶんわき道に逸れてしまったが、最後に僕が言いたいのは「自由に踊ったり跳ねたり歌ったり叫んだりする・・・それがどんな時代でも場所でも庶民が持ち合わせている自由の象徴だ」 ということだ

今の日本・・・流行りは「ジャニーズ」と「ナントカ48」だけ・・・いいのかなあ

ペンギンハウスではよくパンクのイベントライブが開かれている 大音響の爆音の中それこそ”暴動”のように騒ぎ016踊り狂う観客たち バンドのボーカリストはそれを煽る「飛べ!もっと飛べ!」それを受けて跳ねる人の波はもうものすごいことになる

それを見ながら僕はふと思う 「これは現代の”ええじゃないか”みたいなものだなあ”」と

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さあ、今夜あたり思い切り踊ってみないか・・・そう・・・彼女みたいに


高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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