さて、ピックアップの取り付けは終了した 弦も張った
それからそれぞれの弦について音量をチェックしながらポールピースの高さを調整した
ここがこのタイプのピックアップのいいところなのだがそれぞれの弦の振動に合わせたセッティングが可能なのだ ここが普通のエレキギターのピックアップと弦との関係と違うのだが、普通アコースティックギターに使われる弦は「ブロンズ巻き」がメインだ(金色か赤っぽいね) つまり3~6までの弦にそれぞれ太さの違うブロンズの線を巻きつけてあるのだが、エレキギターの弦はこれが「ニッケル」でできている
いわゆる銀灰色だよね このニッケルはピックアップのマグネットに反応する だから太い弦はそのまま「太い音」になるのだ ところが「ブロンズ」はマグネットに反応しない そうするとたとえば3弦は1弦と同じくらいの芯線だけがマグネットに反応する おまけにプレーン(裸)の弦に比べると振動の幅が小さくなるので3~6弦の音が細くなってしまうのだ それをカバーするためにポールピースを弦に近づけることでそのマイナス分をリカバーする
2弦の弦高が異様に低いのはこのバラつきの関係で普通のエレキ弦の場場合は3弦までが”プレーン”なので3弦のポールを一番下げることもあるみたいだね
さて、いよいよこれをアンプに繋いで音を出してみた どうだろう・・・
う~ん、思ったより音が丸い というか「シャリーン」とした感じがほとんどない
いわゆるエレキギターのハムバッキングの音に近いかなあ
「コンデンサマイクの音がブレンドできる」とマニュアルにはあったのでそちらのボリュームを上げてみる 上げてゆくとわりとすぐにアンプとフィードバックを起こしてしまう まあそれもアンプに近すぎるからなのかも知れない それと解説では「マグネットとマイクは別々に「ボリューム調整ができる」とあったがこれはウソ マグネット側のボリュームを絞るとマイクのほうも小さくなる つまり「マスターボリューム」になっていた 問題は音色だ これは取り付け前から「あまり期待はできないだろうな」と予想してたがそのとおりになっていた なんていうかハイミッドのあたりの「キシキシ」するような部分が強くて決して「いい音」ではない だいたいPUの裏側にボディーのバックに向けて付いているマイクではいい音にはならないだろうな・・・と思ってたけど ボディーをヒットする音を拾うぐらいの役目だなあ 今までもこういうマグネットにマイク付きのピックアップをいくつか試してみたけど、マイク自体の音で「これはいい」というものに出会ったためしがない
今SAKATAギターに付けている「L,R,BAGGS」の「anthem」にしても付いているマイクは”補助的”な使い方しかできない
まあ、僕のTAYLORには元々先付けされてるピエゾPUがあるからこれと組み合わせたらどうかな
・・・やってみた けっこういい ちょうどお互いの苦手なところをカバーする感じで 今のところはマグネット7:3ピエゾ ぐらいのブレンドがいいみたいだ
それで実際の使い勝手はどうなんだろう
そう思ってたらさっそく今度の4月にある仲田修子ライブのリハがあった
いきなり調整もまだな段階だったけど「ぶっつけ」でリハで使ってみた
使ってみたら意外な結果が
なんていうかそれぞれの弦の音がいい感じで分離していて音の立ち上がりもいい こういうバンド編成でアコギを弾くと音が埋もれてしまうのでそのぶんボリュームを上げるとキンキンした音になるか潰れてぼやけてしまってコードがくっきりと出てこなくなることが多いのだが、それぞれの音の太さと伸びがいい 「粒立ちがいい」とか言うけど、本当にそんな感じだった
取り付け直後の評価は「65点ぐらいかな」・・・だったけど、実際に使ってみたら「80点ぐらい」かな
まだ調整とか必要だけどね
*この記事を書いているジミー矢島がギターを弾いている動画が最近YOUTUBE にアップされてます ボーカルは仲田修子 全部で4本
今日は「BABY PLEASE DON’T GO 」と「I ALMOST LOST MY MIND」をごらん下さい
高円寺ライブハウス ペンギンハウス