さて、今日は企画ライブで『武鑓隼太1st フルアルバム「空白の場所」
レコ発!第一夜』というタイトルで開かれた 武鑓隼太(タケヤリシュンタ)はここペンギンハウスにはレギュラーでよく出演しているアコーステイックギター&シンガーで、とても繊細で優しい音を奏でる演奏者でシンガーだ そのレコ発を応援しようと彼の親しいミュージシャンたちが集まった
まず最初はサイトウエレトリコが出演 以前「僕のポニーにまたがって」というイベントライブに出演したが彼らの演奏は本当に言葉で説明するのは難しいのだ 一見ジャズのような編成なのだがアドリブ一切なし リーダーのサイトウが作編曲したとてつもなく難しい曲を完璧に全員でアンサンブル化する・・・どちらかといえば「現代音楽」に近いのだが、どこかコミカルで面白い それにしても1曲の演奏時間が異様に短い 長くても2分弱、短いとわずか20秒くらい・・・10曲近くやったのに演奏時間は15分くらいだった 最近ますます短さに「磨き」がかってるという
次に登場したのがこのイベントを企画したスズキジュンゾがやっているみみのことというトリオ 彼らもここにはもうずうっと昔から出続けている出演者だがジュンゾの巨体に似合わぬ優しい歌と烈しいギターそれを支える二人のとてもやんちゃなおじさんドラム&ベースで成り立っている そうそう、いまみんなが当たり前にやってるバンド演奏もこういう人たちが一生懸命作ってきた成果なんだと思うよ おじさんをバカにするな!・・・あ、私情が入ってしまった ジュンゾは今日も暴れる!勢いあまってピアノにぶつかる ピアノが揺れる!
その次に登場したのはギタリストタバタミツルとポエムリーデイングの森川誠一郎とのユニット リハの時この二人の演奏と語りを聞いていて「ああ、いい世界を作ってるな」と思った タバタのギターは様々なエフェクト効果を駆使して豊かな音世界を作り出す 森川の語りはとにかく声がいい
この声って・・・どこかで近いものを聴いた記憶がある・・・しばらく考えて思い出した 浄瑠璃の太夫の「語り口調」に似ているのだ 確認しそこなったけど 面白い世界だった
そして最後を締めくくるのはもちろん今日の主役武鑓隼太だ 今回彼が制作した「「空白の場所(a place doesn’t exit)」は全10曲入り 普段の彼のここでのライブと同じくnon effect で多分一発録りなんだろうなと思う しして、今日の演奏もそうだ 飾りっ気を一切排除したピュアーな繊細で緻密なギターのサウンドは本当に美しい 同じアコギ弾きの僕としても最大限にいい音で送り出してやりたい 思わず熱も入りまする とにかくCDに彼が残した音を頼りになるべくそれに近く・・・ いやあ、毎回いい勉強になるよ 騒がしかったそれまでのライブの余韻をすべて吸い込んで彼の歌が心に染み込んでくる 穏やかな時間・・・ 連休も今日で終りだ
・・・こうして高円寺ライブハウスの夜はふけていった