宇宙の旅?      16日   

思い起こせば今日のライブはここから始まった 18時半スタートしたのは遠藤バンド 大人5人のジャズグループだ 「大人」とわざわざ付けたのは年齢的に僕と同じかもっと上の(多分)人たちで構成されているからだ 演奏するのはもう本当にオーソドックスな4ビートJAZZだ ミュートされたペットとサックスのコンビネーション そしてそれぞれがソロ終わると客席から拍手・・・ひと時代前によくジャズクラブで普通に見られた光景が妙に懐かしい みんなカッコイイんだが特にドラムの天川のプレイはステイックさばきや動きが色っぽくていいなあ 一流のすし職人みたいな・・・?

そして、2番目になって空気は一変する いや、そんな程度じゃない まるで一瞬で地上からほかの惑星にワープしてしまったような・・・そんなSF的な状況を作ったのが山下衛+目秦寛史そこにもう一人のベースが加わって目秦いわく「どノーマルです」な編成 もちろんその演奏は後の出演者をして「映画プロメテウスよりすごかった」と言わしめる インプロから限りなくノイズに近いのだがやはり生で目の前でやっているというのはインパクトが違うね それにしても音でかい!(笑)

時間の経つのは恐ろしい またまたワープして舞台は今度は地球上のどうもメンフィスかニューオリンズあたりに着陸したようだ どことなくジム・クエスキンを思い浮かべさせるリーダー加藤が率いる ドン珍否島Trippersはマンドリンやアコーデイオンが入ったアコーステイックな緩くて愉快なバンドだ 曲調もジム・クエスキン・ジャグバンドみたいなオールドタイミーないい感じだ それにしてもメンバーの女性が持ってきたベースには驚いた 最初ケース見てバイオリンだと思ったよ!

さあ、今度はどこにワープする? おやおや、どうも誰かの部屋にお邪魔してしまったようだ 部屋の中には仲のいい友達同士が二人・・・ん?なんかやってる・・・お!演奏だ ちょっとお邪魔してみようか 表札には「生まれつき髭の濃い人たちへ」という長い名前が書いてある で、どんな演奏をするのか それはね、ドラムとギターがお互い見つ合いながら恐ろしく早いパッセージやアグレッシブなリフをぴったり合った息で演奏する なんてスリリングな音なんだろう そして最高潮なのは最後!ギターを弾いてたほうがいきなり楽器を置くとドラムの隣に行き二人で連弾連弾!すごい!彼らは先月の15日のイベントで初登場したのだが、その時も大受けしてたんだ

そして時代は変わる・・・長い宇宙漂流も最後になった 薄暗闇にほのかに立ち昇る気配・・・この声は・・・聞き覚えがある 僕らはこんなところまで来てしまった その主は羽賀和貴だった 闇の向こうから声がする「大津波カモンカモン!」これだけの大旅行の最後に待っていたのは迷宮の管理人だ 彼の作り出した迷宮からは当分出られそうもない そうなったら楽しむしかないじゃないか(笑)客席にいたあさのおよぐは最初から「その気」だったらしい 彼の作り出す熱気が羽賀と同化してそのソリッドな世界に皆が巻き込まれている もういつ終わるかわからない・・・この旅は・・・

・・・そして高円寺ライブハウスの夜は・・・

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