もう一度ブルース   42

ここに1人の無名(だった)ブルースマンが残した録音がある

その男の名前は「マッキンリー・モーガンフィールド McKinley Morganfield 」

-こう言えばちょっとブルースやそれに影響を受けたロックを知ってる人は「ははーん」と判ってしまうだろう

この曲の録音が行われたのは1941年のミシシッピ 有名な民俗学者の「アラン・ロマックス」が「ロバート・ジョンソン」の演奏を録音するためにやって来たのだが、その時はすでにジョンソンは死亡していてがっかりしていたロマックスに「ロバートと同じくらいうまいブルースマンが居るよ」と紹介されてやってきたのがこの男だった アコースティックギターでボトルネックを弾き、何曲かはバイオリンなどの入ったバンドスタイルでも曲を吹き込んだ

そのうちの1つがソロで歌ったこの曲「I Be’s Troubled” 」だ

それから数年後、新しい職を求めてシウカゴにやってきた彼はじきにプロミュージシャンとしての道を歩きはじめる 演奏のスタイルはミシシッピでやっていたそのままだった

ただ当時のシカゴはすでに「ビッグビル・ブルンジー」などのミュージシャンたちが活躍していたのだが、すでに都会的に洗練されすぎてマンネリになっていた そこにやってきたミシシッピのエッセンスそのままの彼の演奏は以外やおおいにウケたそうだ

ただしこんなことを言われた 「あんたねえ、シカゴじゃ誰もアコギなんか弾いてないよ あんたもエレキギター持たなきゃ」

そういわれてエレキギターに持ち替え歌うともうシカゴでもトップの人気者になった彼はこう呼ばれるようになっていた 「マディー・ウォーターズ Muddy Waters」

そしてあのミシシッピでやっていたそのままの曲は大ヒットしたのだ
I Can’t Be Satisfied とタイトルだけは変わったが

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

http://penguinhouse.net/how

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