ポニーはどこ? 25日

またまた梅雨の走りのようなうっとうしいお天気だねえ もうこんな日々が続くのかねえ そういえば店の行き帰りの道端にもう咲き始めてるアジサイを見つけた
さて、今日のライブは企画イベント「ぼくのポニーにまたがって vol.2」というタイトルだ このタイトルには実は重要な意味があるのだがそれはあとで どんなバンドが出演するのか 僕も楽しみにしてた 出演は4組
一番目はF.L.Yという3人組ユニット 男性1名(gとシンセドラム)女性2名(シンセベース、dsにキーボード)という編成 ゆるやかなテンポに奇妙なリズム間隔を持った曲が続く 後半に「今日の宿題曲をやります」と言って「僕のポニー」という曲を演奏 ラップ調のちょっと面白い曲調 でも、シンセドラムのリズムとか演奏はかなり難しそう・・・でも、宿題ってどういう意味?

2番目はte-ri という男性二人組み(g/voとds/vo) この二人はギターとドラムという非常にシンプルな編成ながらとても複雑なシンコペーションや変則リズムを持った曲を息のぴったり合ったグルーブで演奏してゆく 通常のリズムとかノリといった定義を一つ一つ壊してゆくような作業・・・聞いてるうちに僕はあることに気が付いた これは「間」だ・・・それも日本が独自の文化として発展させてきた日本人にしかわからない感覚・・・西洋音楽の楽器と演奏法を用いて彼らは「和」を表現しているような気がしてきた そして、彼らは「宿題曲」をカラオケに合わせて(それも素人喉自慢のパロデイーで)演歌調の「僕のポニー」だった どうやら今日の出演バンド全員にこのテーマが言い渡されていたらしい
3番目はLiving Astro 男性(gとシンセ)女性(bとシンセ)の二人 ここまで来ると僕の演奏の聴き方のモードもすっかり変化していた 今までこのペンギンにもこういったシンセやサンプラーを使っての演奏者はいた しかし、彼らはそれらとは一味違う 演奏全体が一見フリーにラフにやっているようで実は綿密にアレンジ構成されたものだということだ・・・そして一曲あたりの演奏時間がほとんど2分以内という短さ 普通こういう演奏ってついダラダラと長くやってしまい聴いてる方も最後は飽きてしまうことがよくあるのだが、彼らの短さはやはり「和」な感じ、例えると俳句や短歌のようだった
さて、この日最後のそしてこのイベントの仕掛け人でもあるサイトウエレトリコds,key,sax,tb,bcl・・・そこにLiving Astroの2名がb,gで加わり計7名も大所帯・・・うわ、ステージが狭い! 彼らがどんな演奏をするのか・・・演奏がスタートするとそれはさっきのLiving Astroがやっていたことを生バンドでやるというようなスタイルだった 3本の管とキーとリズム隊が複雑なシンコペや変則リズムの固まりのような曲を次々とこなしてゆく このバンドもやはり1曲の演奏時間が短い そしてわかったことはフリーで演奏していると思えた楽曲はすべて緻密なアレンジメントがされていてその譜面どおりにすべてのメンバーが演奏していることだった 最初はロックやフリーのジャズかなと思ってたけどこれは「現代音楽」と言っていいと思う それにしても面白いライブだった 僕も脳の普段刺激されてなかったところに色々なものが飛び込んでくるような経験をさせてもらった このイベント、次回は11月にまたペンギンでやることになったから、よかったら次回は観に来てみては?音楽の聴き方が少し変わるかもしれないよ

・・・こうして高円寺ライブハウスの夜はふけていった

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