さあ、今日は4月の最後の日 そうかあ、一年がもう 1/3終わっちゃうんだねえ 早いねえ 亜郎さんが言うとおりだなあ・・・
うかうかしてると色々なものが足早に通り過ぎてしまう 八ヶ岳の山菜は来週僕が帰るまでまだあるだろうか・・・などということを考えながら4月最後の夜のペンギンハウスライブ
最初の出演者はペンギンハウス初登場の カツキチョウスケ なんとはるばる成田からやってきたという CDでオケを流しながら 3曲 曲調はだいぶJポップっぽい それ自体はいいんだが、歌い方の押し出しがちょっと弱いかなあ 初めての場所で緊張もしてたろうから無理もないかもね 話す内容からも年齢かなり若いと見た もう下手でもいいから思い切り歌っちゃおうよ そこからその先が見えるかも・・・なんてエラそうなこと言ったりして でもがんばってね!
2番目はギター弾き語りの 岡田哲 BASTETのベーシストの彼のソロはまたバンドとはだいぶ違う面を見せてくれる バンドのどっかーんというサウンドと違ってアコギのかなりシャリーンとした音が彼のサウンドだ 「僕の曲は暗いものが多いんですが」などと言いながら一曲一曲をとても大事に丁寧に歌う 「この曲は絶望について甘く歌う曲です」と言って演奏した曲のタイトルは「ラピスラズリ」和名では瑠璃という蒼い美しい石で僕も好きな石だ
3番目はペンギンハウスではおなじみのユニット 9413 ・・・だが、今日はそのボーカルギターのアツシのソロバージョンだ 前回もそうだったがちょっと緊張しながら登場 いつもはバンドではやったことのない曲も交えながら・・・なんだか縁の太い眼鏡をかけて髪の毛をアップにしたらちょっとエルビス・コステロみたいだ
そうそう、今日はいつものバンドでやってる曲もやったのだがその中で「この曲は僕が東北の大震災のあと何か役に立つことはないかと東北に行ったときにできた曲なんです」と言って歌ったのが「Baby I Love You」という9413では必ずといっていいくらいやってる曲
それをきいて僕ははっと気がついた その歌詞の中の「汚れたままの君の顔を・・・きれいにしてあげたい」という部分の意味がやっとわかったからだ そういう歌だったんだね もう何十回も聴いてたのに・・・今日はじめてわかったよ
4番目はこれもペンギンハウスとは長い付き合いのユニット Mr.ばろうず だ
g/vo , g , b , ds の4人編成の彼等のサウンドはちょっとサイケデリックで幻想的なサウンドつくりをしてきたかなりガレージっぽいバンドだ
その彼らのスタイルが長い時間を経てすこしずつ変化してるのを僕は目撃している
最初の頃はとにかくギターもボーカルもどっぷりリバーブやディレイを効かせて混沌とした音の壁のようなものを創り出していた彼らだが、このところリバーブがかなりドライな感じになって元々すごくタイトだったベースとドラムのリズムグルーブにまるでパーカッションのようにボーカルが参加する その上に「天才ギタリスト」だと僕は思っているモリの自由奔放なギターがまるで舞を舞うように自由に空間を泳ぐ・・・全体でみるとすごくソリッドでハードコアなリズムユニットになってきている
相変わらず暗黒の奥深くまで聴き手を引きずり込むあのカラーはたっぷりなのだが・・・聞いてて気持ちがいいのだ 下手なパンクなんか足元に及ばない・・そう思ったよ
そして最後の演奏者 この人も遠く・・・鎌倉からやってきてくれた 弾き語りシンガー 寺田町 だ
前のバンドがかなり爆音でこの高円寺のライブハウスの床も壁も震わせて下がったあとのステージに静かにゆっくりと自分のやぐらを組み立てる
ゆっくりと使い古したガットギターのチューニングを済ませ・・・ゆっくりとマイクに近付く
こんな素敵なシンガ-のライブが毎月聴けるようになったペンギンハウスはなんてラッキーなんだろう 静かな歌、ちょっと烈しい歌・・・全部彼寺田町の声で歌われるとちょっと違ったものになる
それを僕が一番感じたのはアンコールに応えて「じゃあ、この曲をジミーさんにプレゼントします」と言ってやってくれた僕の旧友朝比奈ヤストの「トンネルのうた」だ
いやあ~前回に続いて懐かしいのとそれを彼がすっかり自分のものにしてくれているのが嬉しかった いい歌は誰かが歌い繋げていってほしいもんだ
4月最後の夜・・・外はまだ雨が降ってるみたいだけど・・・いい終りかたができそうだ
LIVE AT PENGUIN