台風だああ  19日

来るぞ来るぞ と言われるとやっぱり気にしないわけにはいかなくなる パソコンの画面はツイートをしたりメールを受けたり色々な用事でいっぱいなのだけどその片隅で台風情報のページは開けっ放しにしてあった 生の情報も入ってくる 「今すごく降りだしてるよ~」「山手線止まってるらしいよ~」などなど 今日のペンギンライブは無事に開かれるのだろうか 今日のプログラムはいつもとちょっと色彩が違っていた 4組のうち前半の2組は学生の企画イベントみたいな形になっていて若いバンドが2つ出演した
最初のasaokamegumiというバンドはギター1本にボーカル(?)2人それにサンプラーからの音・・・というかこちらが主役でボーカルは正直言ってよく聞こえなかった 全体としてはあきらかに「ノイズ系」なのだが、なぜか途中にすごくソフトなJPOPっぽい曲をやったり う~ん、いまいち演奏者の表現したいことが見えてこなかったかな 去年の大震災以来、僕はこういった「怒り、不安、恐怖」といったものを表現しようとするノイズ系の演奏にどうもしっくりこないものを感じてしまう 所詮人間が表現できるそういったものって実際の自然が与える(奪う)
ものに比べたら小さすぎるのだよねえ ひとつひとつの要素はけっこういいものを持ってるから まあこれからだよね
次のバンドはmagical kawano groupという5人編成のロックスタイル・・・まあヒップポップ系に近いのかな ボーカルのパフォーマンスもわりとよかったしサウンドもいい ただ、その前のバンドも含めてどうしても「身内ノリ」になってしまうのは残念だねえ そのあとの出演者がぽつりとつぶやいた「まるで学園祭みたいですね」 一般のお客も居たことを忘れないでほしい
後半はがらっと変わって(客層も入れ替わって)大人の時間だった
まず、ここで今僕が一番リスペクトするギタリストでシンガーのひひひのひ いつものベージュ色のテレキャスを抱えてラインをアンプに繋ぎちょっとサウンドチエックを済ませるとすぐにあの奇妙な音色が流れ出る ひひひのひの世界がそこから始まる 彼が演奏する40分間は外がどうであれペンギンハウスをいつもの世界に引き込む 最近の新曲もいくつか披露したがいつも新しいことに挑戦している ただ、最近少し気になっているのはだんだんギターのボリュームが大きくなってきているのは、何か新しいものにそろそろ変化していく兆候なのかな
さて、台風どころではない事態がペンギンを襲うことになった 最後に登場したユニット岩村ジャイアンツ・・・じつはペンギンではおなじみのユニットDakaT’zの二人(ba,ds)にテナーサックスが加わったものだ あのDakaT’zの限りなく重量感のあるサウンドにリリカルで飛行的なテナーの音が加わる・・・それはじつに「大人」の楽しみという感じだった岩村ドラムはとにかくパワフルだ その打ち出すリズムは聴いてるとこちらの体が自然に浮いてくるようで、なんだか巨大なサイの背中に乗ってサバンナをどこまでも走っていくような気持ちになってしまった もう台風のことなどどうでもよくなっていた ライブが終り、閉めていたペンギンのドアを開けた むわーっとしたぬるい空気がどうっと入ってくる どうやらすぐそこまで来ているらしい

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする