インプロヴァイスな夜 15日

なんだか湿っぽくなってきたなあ・・・いや、気分のことじゃなくて気候がね

もうそろそろ「梅雨入り」の声も聞こえ始めるんだろうねえ

昨日の東京は暑かったけど今日はやたらムシムシする こういう気候になってくると色々メンドウなんだよねえ・・・ギターの鳴りも悪く不安定になる それに電気機器それも音響カンケイの繊細な機会はこれから湿気がもたらすダメージに気をつけなくちゃならなしねえ

「冷やし中華始めました」の季節だよねえ・・・

ここ高円寺のライブハウスではそんな湿気を飛ばすような演奏が繰り広げられていた

最初の演奏者は三浦陽子カルテット 今日はいつもとちょっと違う編成で、三浦陽子(p)SACHI-A(ds)立岩潤三(per)はいつもの顔ぶれだが、そこに内田典文(b)が参加 いつもと一味違ったサウンソになっていた

三浦のピアノはまるで森の中に佇む1本の樹のようだ そこにつる草がからまったり小鳥が枝に止まったり木陰でクマが涼んでいたり風が吹いてきたり・・・なんだかとても穏やかで自由な時間と空間がそこにあるようだ
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2番目の演奏者はVaruk sax , b , ds にディジュリドゥーが入って4人編成 サックスのトモはローライフサーザファーのメンバーでボーカリストでもあるが最近はずうっとサックスばかりだ

縦のりのリズムの連続の中にアラブ音楽のようなメロディーを繰り返してゆく催眠的な奏法だった
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3番目はg/vo , b ,ds の2人組のユニット Zeeblebuzz A Knot だ

ばぜ楽器が3つなのに2人かというと男性のメンバ-がベースとドラムを弾く・・・どういうことかと言うと、まずヘベースで何小節かのリフを弾いてそれをループマシンに送って繰り返しながらドラムを叩く それにあわせて女性のメンバーがギターを弾くというタイヘンなことをやっているのだ

かれらの演奏も音もとにかくソリッドだ 遊びのない硬質なリズムで創り上げた頑丈なリズム、そこに無機的な感じもするパンキッシュな歌が繋がってゆく

そしてその中から繰り出されるちょっとアバンギャルドな匂いのするインプロヴァイスされたソロフレーズがいいんだよねえ 今日はちょっと時間が押しててゆっくりやれなくて残念!
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そして、最後にはこのプレイヤーが登場する ピアニストの石田幹雄 だ

今日は彼と本番前にピアノのことや楽器全体のことなどで色々話をしたがとても見識のあるそして楽器のことをよく知り尽くしているのがすごく伝わってくる

そういうプレイヤーだから彼が弾くそのピアノから引き出してくるものの深さといったらそれは空恐ろしさを感じるぐらいだ

楽器をいたぶる・・・そういう意味では「鬼」のような彼が一転優しくソフトに鍵盤を羽毛で撫でるように弾いた時にピアノが出す優しい囁きのような音・・・その両方を本当にこれだけコントロールさせながら自分の音にしてゆく・・・妥協は一切無いのになんだか暖かいものまで感じてしまうのだよ

今夜の演奏者たちがスリリングだったり緩やかだったりアグレッシブだったりしながら繋いでいたインプロのハート・・・それは「一期一会」なのだ
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高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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