一筋縄じゃいかない・・・そういうプレイヤーがいる けっこう居る ペンギンの出演者を見てるとそういう人ばかりなのだが 今夜はとくにそういうギター弾きばかりになってしまった
どう一筋縄じゃないのか・・・それがまた一人一人多様なのだ
今夜最初の出演者はソロ弾き語りのソラトブ・・・そうそう、今夜は全員ソロだ そのソラトブ まだ若いのだがアコギ時にはエレキを弾いて歌う 曲の内容はわりとオーソドックスなスタイルでアクもなく聴きやすい ギターも特に奇をてらったような音ではない ただ、彼のボーカルがちょっと違う マイクからリバーブやコーラスその他のエフェクターを通して耳に入ってくるときにその声はなんだか現実の生々しさをすべて剥ぎ取ったようにどこか違う次元からやってくるような、夢の中で聴いてるような・・・聴いてるとなんだか眠くなってくる・・・いや、気持ちがいいのだよね
2番目の演奏者は孤高のギタリスト高橋誼 毎回ライブのたびにまったくと言っていいほど違う演奏をする 前回はギターシンセを前面に詩の朗読をしたが、今回はインストのみ それもシンセはまったく(?)使わず生音中心 そして、今回の目玉はE-BOWというエフェクターというか道具を中心に使っての演奏 このE-BOWというのは電気的な振動でギターの弦に近づけるとロングサステイーンが得られるというもの 僕も噂は聞いていたが実物を使ってるのを見るのははじめて これを使った演奏はギターがバイオリンやオーボエのような音に聞こえてそれをループさせたりして不思議な音世界を作り出す 高橋ギターはいつもそうだが今回もまるでギターを聴いてる気がしない 演奏はまるで現代音楽のようだった それにしても、電気カミソリまで演奏に使っちまうとは・・・参った!
ところで、ここまできて皆さんは今日のレポート写真が妙に写りが悪いとお気づきだろうか それにはわけがある 今日3番目の出演者ひひひのひ 彼の友人が今日面白いものを持ってきた それは「電気万華鏡」とでも言うのだろうか とにかく小さな照明器具なのだがその中が万華鏡と同じ構造になっていてその光を壁などにあてると万華鏡の映像が映し出される ただ、これがとても暗いのだ 目でみえるようにするためには店内をほとんど真っ暗にしなけりゃならないのだが、出演者たちが「面白い」というので高橋誼以外の全員がこの器具を使っての演奏になった 暗闇の中で聴くひひひのひ・・・これがけっこう良かった 前回のライブのときちょっとギターの音が大きいと僕が指摘したことを受けて今回はアンプの出音を抑え目にしての演奏 すると、彼の歌とギターが気持ちよくシンクロしてひひひのひワールドがとてもいい感じで広がる それに今夜の彼の演奏はいつもよりさらに素晴らしかった なんかとても気合が入ってる感じは矢張り今夜がギターアスリート揃いだったからかな?特に最後の曲のエンデイングなんかもう絶品だった!
さて、一筋縄じゃいかない最後の演奏者はらりはsolo 前回はらりはユニットというバンドでの演奏だったが ソロでギター1本で十分同じ世界を作り出す ギターアンプ2台を両サイドにスプリットさせてデイレイの音を気持ちよく回したりらりはの歌う声を聴いててもなんだか懐かしい60年代の匂いがする それだけ長くやっているというキャリアを十分感じさせるその演奏はやっぱりベテランにしか出せない味があるんだよね さあ、一筋縄じゃなかった今夜のプレイヤーたち 次回はどんな演奏を聴かせてくれるんだろう それが楽しみなんだよね お互いの演奏を聴いて、なにか刺激になればいいよね え?僕はどうかって うーんと・・・ちょっと縄が絡んでおります
・・・そして高円寺ライブハウスの夜は・・・