気合は充分    3日

なんだろう 暑いのには変わりがないんだけど、今日の表の空気がちょっと昨日までと変わってきたような気がする 日向はじりじりと暑いのだがちょっと日陰に入ると少しだけど暑さから逃れられる ちょっと僕の家のある八ヶ岳のような気候かな 湿度が下がってきてるのかな
さて、今日のペンギンハウスライブはいつもに増して面白い出演者の組み合わせになった
ピアノ弾き語りの女性シンガーが二人 そしてギター弾き語りでもかなり個性派の男性シンガーが二人・・・別に「対決」というわけではないが皆気合が入ってた
最初の出演者はちょっと久しぶりに登場だった野田奈津実のピアノ弾き語り 彼女の声は高めのクリアーな声質だが各節の歌い終わりのところで声が「ぐい~っ」と伸びてしかもそこに強い音圧がかかる ちょっとコンプレッサーがかかったような声なのだ こういう声質のシンガーはリバーブの係り具合がとても良い リハ中「あのう、リバーブもう少し落としてくれますか」・・・そうそう、僕もそう思ってた(笑) とにかく伸びやかなきらきらするような声で歌われるオリジナルは爽やかな感じなのだが歌の内容はけっこうシビアだったり重かったりする「角はじわりじわりと伸びて いつの間にか僕らを 鬼にする」彼女の妹との関係をを歌ったという曲は少しだけど悲痛な響きがした
2番目はハードコアギタリスト(って言いかたあるかな)華村灰太郎の登場 今日の彼の演奏も過激だった 前回も書いたがYAMAHAのアコギとアンプの大音量はすぐにフィードバックの「巣」になる 今日はそのフィードバックを前回よりもさらにアグレッシブに駆使しながらの演奏は本来のアコギ弾きから見ればまるで邪道のようなのだが、彼の「前のめり」なロック魂にはあの音がぴったりなのだ 烈しく突き刺さるようなリフを何度も繰り返しながら烈しく叫ぶ 「ダンス!ダンスダンス!」・・・「もう気が気じゃない もう華奢ではいられない・・・」 そうだ!そうだ!
3番目に登場の藤原愛 彼女も過激と言えるのだろうか いつもその表現力と技術の深さで聴き手を深い奈落の底に引きずり込むような彼女の歌は麻薬的なところがある 聴くとクセになるのだ 歌詞や歌い方はやはりどろどろに沈む業のような内容なのだが、実は彼女の歌声には不思議と聞くものを安らぐような気分にさせるところがあって正直気持ちがいいんだよね 毒は毒として温存しながらこの癒しの成分も大事にしていって欲しいと思う 今日は野田奈津実と藤原愛というタイプは違うけどそれぞれの世界を持つ弾き語り2人を同時に観れてお徳だったねえ
最後に登場したのは ひひひのひ 今回は菅原雄大というチエロ奏者とのセッションライブだった ひひひのひと言えば毎回何か必ず違った形の演奏を見せてくれるが、今日のこのコラボも面白かった 菅原チエロ(バイオリンも)はチエロ本来の弾き方にエフェクターを取り入れてかなり面白いアバンギャルドな音までその演奏の幅広さには驚かされた これがまたひひひのひの演奏と実にいいコラボレーションで曲が時にはジャズっぽく時にはアバンギャルドミュージックのように時には「ジャパンロック」とでも言いたくなるような不思議な世界を作り出していた
とにかく、今日の4組とも必ず他にはない世界を作り出していて並べてみればこれぞ「ペンギンサウンド」といいたくなるような一夜だった

・・・高円寺ライブハウスの夜は・・・

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする