昨日紹介した3人のフィンガーピッキングギタリストたち
彼らと同じようなスタイルを持っていたのだがちょっと一味違った世界を作り出していた黒人ギタリストが居た
その名は「ミシシッピ・ジョン・ハート」(Mississippi John Hurt) だ
1892年7月2日 ミシシッピ州キャロル郡テオク(Teoc)生 – 1966年11月2日ミシシッピ州グレナダ(Grenada)没)のこの黒人シンガーのことをよく「ブルースシンガー」と呼ぶことが多いが彼はブルースマンではない
ブルースも歌ったが、そのレパートリーの多くは黒人のあいだで歌い継がれてきた民謡や彼のオリジナル・・・こういうスタイルを持っていたシンガーはテゴリー分けにすると「ソングスター」と呼ばれていた
やはり「ブルースシンガー」と言われることの多い「レッドベリー」もそうだ
彼らはブルースマンたちと一緒に酒場や「メディソンショウ」などで歌っていたらしい
まあ、そういうことはどうでもいいのだが僕が始めてアメリカ黒人のブルースを含んだこういう音楽に触れたのがこのアルバム・・・「ブルース アト ニューポート」 だった
その最初に入っていたのがミシシッピ・ジョン・ハート 曲は「コーヒーブルース」
この曲にはガツンとやられたねえ~ それまで白人のドク・ワトソンやマール・トラビスのフィンガーピッキングを聴いていた耳には彼のギターは不思議なサウンドに聞こえた
ドクやマールのようにはっきりとミュートしてるわけではない親指のピッキングはゆるいのだが独得の重量感がある 親指はゆったりと動いてるようにしか見えない
しかしそこから出てくるこの低音のどっしりした感じ・・・これこそが黒人特有のビート感に裏づけされていたんだ・・・ということに僕が気づくまでそれからずいぶんと長い時間がかかった
そしていまだにああいうギターは弾けないんだよなあ
高円寺ライブハウス ペンギンハウス