日曜日のペンギンハウスライブには普段とちょっと違った空気がある それは本当に多種多様な出演者が顔を並べるということだ 「週末しか演奏ができない」というミュージシャンがいる・・・ということもあるし、それだけでもないところもある 今日も実にバラエティーに富んだ顔ぶれ それもまたペンギンハウスならではというのがすごいのだが
今日最初の演奏者は SHOTGUＮ BLADE だ
彼のギターには恐ろしいほど太い弦が張ってある それは多分普通に「ロック」やってるギタリストからしたら考えられないような太いゲージだ しかもそれを全体１音下げてチューニングする彼のギターはアメリカのピックアップトラックのエンジンのような太くて重量感のある音を生み出す
そのギターをまた極厚のピックでかき鳴らす そこに彼のサウンドが生まれる たった一人であのロックビートとグルーブを作り出す・・・彼のほかにこういうギタリストは今のところいないのだ
２番目の演奏者はマラカスクエスチョンズ だ
サンプラーにキーボードそして「トーキングモジュレーター」という稀有なエフェクターを使って生み出されるサウンド・・・それはどこにもなかなかないのだ なぜかと言うとそのサウンドで彼らが演奏するのはレゲエ・・・それもほとんどば「ボブ・マーレイ」の曲というある意味「異端」と言ってもいいところを追求し続けているこのユニット 今日はいつものギタリストではなくゲストに最近ペンギンハウスに出始めたゴキゲンなインストユニット「エレクトリック・ジャンク」のギタリスト小川が参加していたが、このマルチなすご腕ギタリストが加わって今日の彼らの演奏はさらにスリリングですごいものになっていた
そのあとペンギンハウスのステージは空気ががらっと変わる ３番目に登場したのは 徳力洵＆わーかびーの だ
徳力はふだん高円寺などでよくストリートをやっているシンガーだ だから彼の声は普段そこで鍛えられてることもあってよく響く しかし、ストリートをやってるシンガーに有りがちな距離感がどこかおかしくなってる発声ではない 彼の歌はちゃんと目の前にいる観客に向けて的確なコントロールと球速で届けられる それに暖かみのある歌い方も・・・いつもはトランペットなどのホーンがいる彼らの編成なのだが、今日はg/vo , g ,b ,dsの４人編成 なんでもホーンの二人とも今病気で欠場中なのだそうだ 「これじゃまるでロックバンドだね」そう冗談を言いながらの彼らのライブだったが、いやいや いつもの暖かみとウィットの効いたジャイブサウンドは健在でした
そして今日最後の演奏者は Nola vo だ
vo , g , b , ds , key の５人編成の彼らとペンギンハウスとの付き合いも長い ボーカルのユーコユーゲ・・・最近彼女のボーカルがいいんだなあ 元々上手いしいい雰囲気を持ったシンガーだった ただ以前はちょっと若さが前面にでているようなボーカルだったのだが、最近の彼女はじつにどっしりとした（体格は変わらないよ）ボーカリストに成長している・・・そんな気がする
熟成を感じるんだよねえ 聴いてて本当に気持ちがよくてそしてなんだか元気が出てくる
そしてギターのマディー山崎をはじめとするバックのメンバーがまたいいんだよなあ
必要以下でも以上でもない 適量でちゃんと居所を解ってるバックの音はやっぱりちょっとやそっとの単時間で出来たものじゃないってのがすごく伝わる このバンド全体で作り出すグルーブ・・・日曜日の夜がもうすぐ終わる
それを締めてくれた彼ら そしてそこまで繋げてくれた今日の出演者全員・・・素晴らしい！
高円寺ライブハウス ペンギンハウス
