いやあ、お盆休みに入ったね 一般に「お盆」といえば東京など都会では新暦で７月の１５日になってるが不思議とこの風習が地方では圧倒的に旧暦でつまり８月の１５日になってるんだよね そういうわけで今頃地方の実家などに帰ってお盆を迎えてる人が多いんだろうね さて、それから取り残された東京の高円寺はどうなってるんだろう おや・・・どこからかお囃子が聞こえる
お囃子だと思ったのはここ 地下のペンギンハウスから聞こえてくるバンドの音だ
さて、そういうわけで今夜のペンギンにまず登場したのはMAUSという３人編成のバンド これは今までソロ弾き語りで出演していた大和田一彦が組んでいるユニットで今日がペンギン初お目見え 大和田のソロライブはいつも線の太い表現豊かなステージだが、この味がバンドスタイルになるとさらに強調されて素晴らしい バンド名のMAUSは全員がねずみ年（同い年）でベースマンとは同級生だというから本当に付き合いの長いユニットなんだろう それだけに息のあったいいサウンドで大和田のボーカルはさらにパワフル いいバンドのいい演奏・・・今日はスタートからいいねえ
２番目は女性シンガー中心のユニット？solo-emmaだ ソロといいながらしっかりバンド引き連れてやってきたemma嬢 なかなかの仕切り屋のようで、彼女よりだいぶ年上のそれもすごいテクニシャンのメンバーをなんだか自分の家来のように使ってたなあ ふと想い出したよ 僕が小学生のとき同級生ですごく可愛かったけど滅茶苦茶仕切る女の子がいて周りの男子を何人も引き連れていつもなんか命令してたな・・・その中に僕もいたのだけど・・・なんか似ている（笑） 演奏はけっこう彼女の好きなように進行やアレンジなどが決まっているようで周りのメンバーがちょっと苦笑いしながら付き合ってるのが見ていて楽しかった それにしてもギターのスギウラとドラムのハヤシ・・・とんでもなく上手かった emmaは自由でいいねえ
３番目は新城ヒデキ＆トラブルメーカーズが登場 彼らが出てくればもう盛り上がるのは必然だ 今日ものっけから遠慮なしの爆音に限りなく近いヘビーサウンドでどんどん客席をのせてしまう たたみかけるようにアップテンポのロック、ファンクサウンドに息をつく暇もない 途中でベースアンプの調子がおかしくなり慌てて僕がステージに様子をみに行くと新城氏が「やっぱりトラブルメーカーだね」と冗談で返してくれて、幸いトラブルもなんとかなってすぐに演奏再開 真夏の夜に極太のバンドサウンドはどこまで響いていったのだろう・・・
そしてさいごに登場したのはこれはなんとも不思議なパーカッションユニットのグレナデン リーダーはPEKOの小西弘人なのだが、楽器は全部パーカッション ＰＡは一切使わず生音だけ さて、どんな演奏をするのか・・・楽器はラテンのパーカッションやカリンバや「ビリンバウ」というブラジルの民族楽器だったり 演奏は最初はフリーなインプロっぽく始まったがやがてすごくプリミテｲブな感じの烈しいリズムになってゆく おお、小西の顔がやばい！ほとんどトランス状態だ 客席は知らずにこのリズムに飲み込まれていく う～ん、これはいいね ふと思い出した お盆に「盆踊り」や「花火」が付き物なのはその「音」が先祖の霊を慰める役割があったということらしい それでは今夜のグレナデンの演奏はまさにお盆向きじゃないか それにつながる前のバンドたちもそういうことなのかも知れない 今夜はきっとさまよう霊たちも満足しただろうね・・・合掌・・・いや合奏！
・・・そして高円寺ライブハウスの夜はふけていった・・・
