鬼について語る (前)

ペンギンハウスの出演者のある人から「鬼」についての質問を受けたので、ちょうど前から僕が思っている「鬼」についての話をしてみようかと思う

皆さんまず「おに」と聞くとどういう姿を想像する? きっと⇒おに

こんな感じだよね(笑)

真っ赤(青もあるらしい)身体に恐ろしげな顔、そして必ずツノが生えてて牙もありほとんど裸にトラ皮のパンツを履いてこの棍棒を持ってる・・・これが一般的だよね

ところが、そもそもこの「おに」という言葉の語源は昔の「居ぬ」つまり「居ない」という言葉から来たもので、元々「鬼」とは実態がないけど何か強大な力があって人間を脅かすものの総称であったらしい つまり今で言えば「放射能」なんてオニに値するんだろう

そこで、いつの間にこのなんともアニメキャラみたいな姿を与えられたか・・・答えはすごく簡単なところにある

そもそも、オニというのはこの世ではない「アウト オブ ザ ワールド」からやってくると考えられていてその方角が「鬼門」とも呼ばれる「ウシトラ」の方角、現代語でいえば「北東」になるのだが、その「ウシ」「トラ」の二つの言葉からウシの角にトラのキバと毛皮を当てはめちゃった・・・つまり「ダジャレ」なのだ(笑)

時代を遡るととくに平安時代にオニが一番暗躍していたと言われている 「一寸法師」「桃太郎」なシュtンどに出てくる鬼、そして「大江山酒呑童子(しゅてんどうじ)」など実に多い

そして、実在した人物の中にもオニの称号を与えられたものが多くいる

「平将門」「曽我入鹿」さらには「菅原道真」なども死後にオニとなって現れ都に災いをもたらしたと440px-平将門されている

さて、ここまで来て「おや?」と思いませんか

今上げた三名はいずれも時の権力者・・・その頂点には天皇がいるのだが、それらと争ったか歯向かったために滅ぼされあるいは追放されたものだということを・・・

つまりこう考えたらどうだろう そういう者たちを追い払った都の中枢に巣食ってた権力者たちが何より恐れたのはその報復と祟りだった・・・つまり後ろめたいわけだ

そこで、そういう者たちを「鬼だ」と称して、あれは物の怪の一種なのだ恐いのだということを一般には触れてまわる・・・ミチザネ

実にその歴史はつい最近まで脈々と生きていて、たとえば子供が言うことをきかないと大人は「鬼が来てさらってくぞ!」と脅して言うことを聞かす・・・僕の子供の頃はこういうのが普通だった

だから 「鬼=恐ろしい、忌まわしい」 という公式が知らずに日本人のDNAの中にまで染み付いてしまったわけで

ところが、よく考えてみると「オニ」と呼ばれていた者たちが実は別の面をもっていたことが見えてくるのだ

この続きはまた後日

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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