空気が歪むと    20日

夏も後半 あのじめっとした感じがだいぶなくなってきて日暮れがだいぶ早くなってきて 少しずつだけど秋への助走は始まってるみたいだね 昨日の帰り道 いつも通る神社の参道に仰向けに転がってるセミがいた さて、ハードコアパンクの夜から1日経って今日のペンギンハウスは「歪み空間系」といえるような出演者が揃った 今日はそういうわけで僕もちょっとカメラ遊んでます この音を映像で現すと・・・いやいや、なかなか難しいけどね
今日の最初の演奏者はtasuketemanという名前のソロ ペンギンハウスへは初めての登場 音はずばり「ノイズ系」だとご本人が言ってたとおり 持ち込んだ機材の数は意外と少なかったのだけど充分に厚みのあるノイズサウンドだった 最近僕も少しノイズ系にだいぶ馴染んできたのかも知れない どういう風にどういう音を重ねてゆくのかなどというプロセスが見えるようになってきた気がする けっこう演奏する人の性格出るんだねえ ごりごり押してくる人もいれば彼のように少し陰を生み出す音もある・・・そういうわけで今日はスタートからペンギンの時空間は見事に歪んで始まった

2番目の演奏者は鈴木俊というg/voそしてテナーsaxプレイヤー 今回はクリハラユウという女性ドラマーと一緒の演奏 のっけからフリーなスタイルで演奏は始まりやがてボーカルというよりはボイスがほとんどノイズのようなフレーズでそこにドラムが時にはひたひたと陰のようだったりドッカーンと稲妻のようだったり予測不能な波のような漂う時間がそこにはあった SAXに持ち替えるとそのウエーブがさらに加速して大波さざなみが次々に打ち寄せる 彼らもまた不思議な時空間を体験させてくれた

3番目はウシトラの登場 今日の出演者のなかでは唯一「普通の」ユニットのはずだった ところがパーカッションのジイが妙な物を持ってきた 「ジミーさんこれ・・・」と言って彼が差し出したのはサッカーボールと砲丸の玉くらいの2個のミラーボール それを演奏中に使うのだという おお、ウシトラよ お前もか 前回個人的な事情でちょっと元気がなかったカタヒラも今日は調子いいらしくいつものカタヒラ節が今日は健全だ それにあわせるジイのパーカッションもいい調子・・・なんだが、セットの前につけられたミラーボールはちょっと異様だよ そして彼のパーカッションソロは店中の照明をすべて消してのプレイ 暗闇にあのミラーボールだけが輝く やっぱ変だよな~(笑)そういうわけで今夜はウシトラもすっかり歪み空間系ユニットとなったようで

そして「ノイズ系」といったら彼らを外すわけにはいかない そう東京セッションが今日は最後の演奏者 このアコーステイックギターというおよそノイズには一番縁遠いはずの楽器を誰よりも凶悪なまでにノイズ発生器にしてしまう いや、彼らはそれを決してノイズだとは思ってないはず そう、演奏はあくまで彼ら流のロックであるはずだろうから だから彼らの演奏にはいつもどっしり重いリズムがくっついてくる 限りなくフリーで本当にいともたやすく空間まで歪ませながらね そんなことを思ったりしながら写真を撮っていたのだがあとで気がついた しまった!まともな写真が1枚もない・・・ちょっと悪乗りしすぎたかな

・・・こうして高円寺ライブハウスの夜はふけていった・・・

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