CD制作裏話  16

今日は数あるブルースの中でも「名作中の名作」と言われるこの曲

「STORMY MONDAY」tbone_top

They call it Stormy Monday
But Tuesday’s just as bad
They call it Stormy Monday
But Tuesday’s just as bad
Wednesday’s worse
And Thursday’s all so sad

the eagle flies on Friday
And Saturday I go out to play
the eagle flies on Friday
And Saturday I go out to play
Sunday I go to church
Then I kneel down and pray

Lord, have mercy
Lord, have mercy on me
Lord, have mercy
My heart’s in misery
Crazy ‘bout my baby
Send her back to me

訳すと

「嵐の月曜日」ってよく言うけど火曜日も同じくらい同じくらいヒドい
「嵐の月曜日」ってよく言うけど火曜日も同じくらい同じくらいヒドい
水曜日はもっとヒドくって、木曜日はもう悲惨もいいとこ

金曜日には「イーグル」が飛んでっちゃう、土曜日は遊びに行くのさ
金曜日には「イーグル」が飛んでっちゃう、土曜日は遊びに行くのさ
日曜日は教会へ・・・膝まづいて・・・祈るのさ

神よご加護を・・・私に加護を
神よご加護を・・・私に加護を
彼女に夢中なんだ、どうか戻して下さい

・・・とまあこれも失恋の歌なのだが、歌詞がなかなか凝っている 「Lord, have mercy」という言葉はアメリカの黒人の中では慣用句で、ブルースの歌詞にはよく出てくる

ちなみに原詞では「baby」「her」のところを修子は女性なので「darling」「him」と置き換えています

月曜、火曜・・・と進んでいって金曜日には「イーグル」つまり「鷲」が飛ぶっていう・・・一見何のことドルかわからないと思うけど「イーグル」はアメリカの紋章そしてドル紙幣には必ず印刷さてれているので・・・

そして土曜日は「PLAY」日曜日は「PRAY」・・・とここでちょっとした韻を踏んでいるのだ

ブルースの歌詞って大体はストレートで単純なものが多いのだが、その陰で「ダブルミーニング」という「表」と裏」の両方の意味を持たせた歌詞も多かったのだ その中には公然と口にしてはいけない言葉を隠したりもしていたようだ

そのわかりやすい例・・・1920年代にテキサスのブルースマン「ブラインド・レモン・ジェファーソン」が発表した「BLACK SNAKE MOAN」をリメイクして「ビクトリア・スピビー」が1960年に歌った・・・彼女の表情からどんな内容かは想像してみてください ちなみにバックはロニー・ジョンソン(g)、サニーボーイ・ウィリアムソン(harp)だ

「BLACK SNAKE BLUES」

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする