本当に毎日雨ばかりよく降る 昔同じ職場で働いていたおばちゃんが「”よく”って言うから空が褒められたと勘違いして余計降るんだよ」と言ってたのを思い出す・・・それにしてもよく降る今日8日、本当に出演してくれる人も観に来てくれる方にも感謝しかありません こんなお天気なのにそこそこ入ってくれた今日のペンギンハウス・・・さあ、ライブが始まる
今日最初の演奏者は弾き語り女性シンガーの うーたん
そのハイトーンなボーカルで歌われるオリジナルはちょっとロマンチックでちょっとセンチメンタル 優しく心をくすぐる でも時々ちらりと覗かせる炎が上がるような情念がちくんとこちらに刺さってきたりもする 今日初めて聴いた新曲だという曲は今までの彼女のオリジナルに比べるとちょっと重たい部分もあったりして・・・「生きている」ということの意味を改めて考えさせてくれるような曲だった
そしてその時うーたんが使ったプレイ・・・リズムに合わせてギターのボダィーを叩くのだが、トップとともにギターのサイドを叩いていた その場所がボディーのちょうど「お尻」のあたり・・・ここは実は一番いい音がすることを僕は知っていた(叩くことに関してはオーソリティーなのだ)が、うーたん・・・よく見つけたなあ(笑)
2番目に登場したのはギター弾き語りの 浅井かすか
ここ最近はアコギでの演奏、それも座っての演奏だったが今日は久しぶりにエレキを抱えてそれも立っての演奏・・・僕は演奏前に思わず彼に「大丈夫?」と訊いてしまった
・・・というのは彼が腰痛の持病を持っていてそれもかなり重症だということを知っていたから、心配だったのだ
すると「今日は調子いいんです 大丈夫!」という返事が返ってきた それは良かった
やはりエレキを抱えて経って演奏する浅井はあの持ち前の鋭さが断然活きてくる 「よお、かすかまだフーなんか聴いてるのか・・・」という歌詞があるのだが、ちょっとピート・タウンゼントを思わせるようなピッキングはまるでカミソリのようだ やっぱりいいなあ・・・でもムリはしないでね
3番目に登場するのはピアノ弾き語りの 藤原愛
なんでも最近ちょっとした用事で旅に出た(?)そうで、そこから日常の世界に自分を戻すのにけっこう手を焼いているとのこと・・・そういうことって有るよなあ
それにこの悪天候が続いたりすると体調もメチャクチャになってしまいそうになるし・・・それでも歌うことがそういう彼女を引き戻してくれているようだ 一曲一曲・・・歌うごとにいつもの「藤原愛」の世界の色がどんどん濃くなってゆく 最後のいつもよりは短めに演った「ヨッパライ帰り道」・・・ああ、すっかり愛ワールドだね
そして今日最後に登場したのがアカペラで歌う 山田健人
ここ二回ばかりはピアノのバックをつけて歌っていたが今日はまた完全なアカペラ やはりここに彼の本領があるとつくづく感じてしまう 最初の曲を歌う前にちょっとMCを・・・「今の時代本当にどんどんヤバイ社会になってきている・・・皆さん、何か言いたいことありませんか?」
そして歌い始めたのがそのまま「何か言いたいことありますか」 本当に彼のメッセージがそのままストレートに伝わってくる曲だ 僕の心にそれがさざ波を立ててゆく
山田健人というシンガーには本当に不思議な力がある 大体全くのアカペラで40分のステージってやれる? 僕にはできない そしてその40分の歌の中で彼の歌にはまったくスキがないのだ。もものすごい武芸の達人のように一寸の立ち入るスキがないのだ にも関らずすうっと聴いていたくなる不思議な気持ちよさがあるのだ 前回のライブのときに仲田修子からボーカルの発声についてアドバイスを受けていた彼・・・今日のライブにはその成果がはっきりと現れていた まだまだ成長もし続けている・・・本当に素晴らしいのだ ところで、僕の言いたいことは・・・何だったっけ
高円寺ライブハウス ペンギンハウス