今日はちょっと暑くなった いよいよ6月で夏の足音がちょっとばかり聞こえてきそうな2日(木) そしてだんだんと蒸し暑くなってきた夜
今日のペンギンハウスライブ 最初の演奏者は ジ・アナトミアズ
東京セッションのメンバーのマツイ(g)とヤマグチ(ds)が組むインプロユニットだ
彼らの演奏はこんな感じで始まる・・・最初にドラムのヤマグチが規則的なビートを叩きはじめる その規則的なビートがちょっと催眠術にかかったような気分を催させるところでマツイのギターがかすかに途切れる息のような音でギターを入れてゆく まるで禅問答のように始まる あるいはヤマグチが引いてゆく罫線にマツイが筆を入れてゆく・・・ような・・・
その演奏は途切れずにそしてうねりながら次第に深くそして鋭くなってゆく・・・ヤマグチのドラムがもうこれ以上は無いようなテンションでヘビーなビートを叩き始める それに呼応してマツイのギターもすでに「静けさ」ではないむしろ吠えるような音に・・・スゴい! 聴きながら思った
「これにベースが入ったらまるで”スコーチトリオ”みたいだ」・・・今夜の彼らの演奏は本当に鬼気迫っていた
2番目はその「アナトミアズ」がステージに残りそこにペンマス亜郎が参加する 以前は「生半可」という名前でやっていた俳句パフォーマンス その名も 丹沢亜郎
今日は一週間前に亡くなった井之頭文化園のゾウのハナコの話題に触れ、そこからちょっとゾウの驚くべき習性の話・・・そして今日の俳句が始まった
もう季語はすでに夏になっている いい句が多かった
「竹皮の 脱ぎっぷり佳き 志」
「押入れの 闇疲れさせ 夏支度」
「さみしいと 言はれて廻す 扇風機」
そして最後がもう傑作!
「蝸牛 十中八九 四苦八苦」
・・・もう笑ってしまったよ!
3番目に登場するのは スギナミガールフレンドフォーエバー
今日はワカバヤシ(vo/g)のソロバージョンだ 今までアコギでの演奏をソロのときはやっていた彼(半年間そうだったそうだ)、今日は久しぶりにエレキのテレキャスターを抱えて登場
そのサウンドはもう爆音だ(笑) でも、しばらくアコギでの修練が効いたのかその爆音になりそうなところをパワフルさは残しながらしっとりと押さえたプレイもちゃんとやれるようになっていた ここがこの期間彼が積み上げてきたものなんだなあ~ 「サニー」という曲のアルペジオのギターフレーズ・・・僕は好きだなあ
そして今日も最後にはちゃんとかましてくれたよ 「サタデイナイトは外出ない!!!」
そして今日最後を締めてくれるのは山田庵巳(g/vo)、福沢ユウ(wb)、中島セイゴ(ds)、クラモトキョウコ(acccordion)の4人のアコースティックジプシージャズロック(?)ユニットの フレデリック書院
回を重ねるごとにどんどんエンタテイメント性を上げている彼ら・・・今日はセイゴが仕込んできたちょっとオカルトっぽい怪しげなSEが流れる中でライブが始まった
そして1曲が終ると庵巳が一言・・・「僕は季語になりたい!」っこれには開場も思わず爆笑
そしてそれにすかさず亜郎が応えた
「それじゃ庵巳ちゃん一度死んでみれば?」・・・「え!?」という庵巳の反応にすかさず
「そしたらその日が”庵巳忌”になって季語になるよ!」なるほど 今日死ねば6月2日は庵巳忌かあ(笑)
いやいや、ライブの話に戻そう とにかくこういう庵巳のちょっと毒気のある(それでも以前に比べればずいぶん柔らかくなった)MCが最近ではなんだか「ぼやき漫談」のようになりながら彼らのステージが進んでゆく アイロニーもたっぷりとありながらなんだか笑ってしまうような「ぬるぬるおじさん」とかちょっぴり切なくなるような「ひどいシステム」とか・・・お客さんは本当に楽しんでいる
長い一日の終わってしまえばほんの一瞬のようでもあり・・・今日のライブの俳句のようにつながっていい感じで終りました!
高円寺ライブハウス ペンギンハウス