ギターギター 74

アラン・ローマックスがマディの元を訪ねてから2年後の43年、ついに彼はシカゴへと出て行きます 田舎でぱっとしない百姓暮らしをするよりは都会でイチカパチカやってみよう・・・そんな気持ちになったのかも知れません

行ったところで成功する確証はありません しかし、彼には才能がありました ただ、それがどの程度のものだったのかはまだ彼自身も知りませんでしたが

シカゴに出るとマディーはさっそくあちこちのクラブを回ってみました しかし、そこで彼はあるカルチャーショックを受けます まず都会の喧騒・・・四六時中人や車が行き交い頭の上を列車が走り・・・それは彼の故郷のクラークスデイルには無かったものでした クラブの中もそうでした 広いラウンジの中には多くの人々がごったがえし、酒を呑んで大騒ぎしています 喧嘩や騒動も日常茶飯事 ピンボールマシンやジュークボックスががなり続ける酒場・・・そこでは今まで自分がやっていたアコースティックギターの音では、またいくら声量があったとしても彼の生の声では到底聞かせることは出来ない

戸惑う彼に先にシカゴに来ていた彼の叔父が忠告します

「ここではみんなエレキギターを使うんだよ アコースティックじゃ無理無理!」

そして叔父は彼にエレキギターを買い与えました それを手にした瞬間・・・シカゴブルースに「キング」が誕生したのです

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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