密やかな夜 4日

今日のペンギンハウスのライブ照明はいつもよりかなり地味・・・というか抑え気味だ 昨日の「モンスターロシモフ」ではもうこれ以上は不可能なまでに派手にやったのとは正反対のように・・・では今日のライブレポート

それはほとんど”漆黒”に近い深い暗い青い光の中でかすかに動くギタリスト ペンギンハウスライブ今日最初の演奏者はジョコンダの憂鬱だ 彼の演奏には約束事がある 照明はギリギリまで落としたブルー1色 背面に青い炎がちらちらと燃え上がる その炎に酸素を送り込むように彼のギターが動く・・・いや、音がそうするのだ ゴーッという歪んだ音にリバーブさえ歪んでくる ここは・・・そうだ ブラックホールみたいな世界なのだ

2番目に登場したのは斉藤麻莉 彼女のキーボードから始まりピアノへ移り、そして後半の後半・・・あの魔術のような鍵盤ハーモニカが鳴るとそこでぐるっと”磁場”がひっくり返る ゆらゆらとゆらぐ時空の中で今夜もひとつのドラマが出来てゆく しれにしても今日の彼女のピアノが面白かった なんかピアノが踊るような・・・独特の跳ねる音・・・「もしかして」と僕は思った 終演後彼女に近付き、そっと訊いてみた 「あれって・・・もしかしてエリックサティー?」 「あ、わかっちゃいました?」そういって彼女はくすっと笑った

3番目に登場するのは大濱吾朗 なんと今日の出演者の名kでは唯一歌も歌う 唯一MCもする 本人が「今日のアウェイ感はかなりのものです」と言うのも無理はない しかし、彼のステージングはいつもどおり それどころかなんだかいつもよりきりっと屹立していた 最初にやったのがいきなり新曲! おお、度胸あるなあ! しかもいい曲、いい演奏だった カバーの曲も彼に似合ってる 「ゴローズワールド」が出来上がってきたなあ~ ここだけは照明もちょこっと派手にさせてもらったよ!

そして今日最後の演奏者はジ・アナトミアズ ヤマグチのいつものように恐ろしく規則正しいリズムが時間を時計とは違うテンポで刻んでゆく 光速を超えた2人のバンドマンは時間を自由に曲げたり延ばしたり縮めたり・・・時にはそれは永遠の円のようにも見えたり・・・背景には取り残された時間のようにぽつんと照明が灯っている 今日は本当にひっそりと・・・そこにあるのだ

今日のオムニバス動画です


高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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