僕の八ヶ岳話 51

引越す・・・そう考えたら僕らの不安もだいぶ解消された

しかし、どこに引越す? もちろん東京には戻りたくなかった 出来れば今の家からそんなに遠くなく職場にも通える距離で、それでちゃんとした・・・病院もスーパーも諸々のものが一通りある場所・・・そして僕らは引越す土地を決めた それは「韮崎」だ

韮崎市は清里のある「北杜市」に隣接する街で大きな総合病院もあるし、ショッピングセンターやスーパーなど一通りのものは揃っている地方都市だ JRの韮崎駅もあるし交通の便も良かった 幸いその街にある公営団地に空きがあり僕らはそこに入居ができることになった そう決まれば話は早い さっそく僕らは荷造りをして引越しをした

韮崎は清里に比べると雲泥の差があるほど暖かかった それでも甲府盆地の西端に位置するこの町もそこそこは冷える でも清里の地獄のような寒さに比べたらここは天国みたいだった それにとにかく生活面は本当に便利だった 団地の目の前には小さいけれど食料品店があり大概のものならそこで用が足りた ちゃんとしたものが欲しければ車を5分も走らせれば駅前のショッピングセンターに行くことが出来た

不安の無くなった両親にかこまれ娘はそこですくすくと育っていった

ところで「八ヶ岳で暮らす」と見栄を切った僕の暮らしはこれであえなく挫折したのか?

いや、そうではないのだ 韮崎という町には塩川と釜無川という大きな河が2つ並んで流れていてその2つの河に挟まれるようにして「七里岩」という名前のある土地がある それは僕らが住んでいた団地のすぐ横に高さ2~30mの断崖となってそびえていて、上空から見ると細長い葉っぱのように見える

その突端に観音像があってこれが韮崎の象徴のようになっている その土地の形からこの地が元は「韮先」と呼ばれていて後に「韮崎」と現されるようになったのだ そしてこの七里岩が何か?というとこれが八ヶ岳から太古に流れ出た火砕流の突端・・・つまり”ここ”もまだ八ヶ岳なのだ(写真中央奥が八ヶ岳)

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