誰にでもわかるPAの話 ,12

『PAって何? 7

さて、では実際に「音を受けてそれをもう一方に送って出す」という一連の流れがどうなってるのか、説明しましょう。 ここで今度は「フレミングの右手の法則」というのが登場します。・・・と言っても「左手の法則」と原理はまったく一緒なのです。左手が磁石の磁界がある近くに置いた金属線に電気を流すと「動く」ということでしたが今度はその逆で、磁界のあるところに置いた線を動かすとその線に電気が流れる・・・ということです。そしてこの「左手の法則」を利用したのがざっくり言って「マイクロフォン」なのです。一番一般的なマイク・・・よく皆さんも使う「ダイナミックマイク」の構造のはなしです。

ここにペンギンハウスでも一番ポピュラーに使ってる「SHURE SM-58」通称「ゴッパー」を出します。

もう多分ほとんどのライブハウスでもこのマイクが主役になってると思います。とにかくこのマイク、優れてるのです。 これについてはまた後に詳しく『マイクについて』のコーナーを作って紹介しますが、今回はその中身です。マイクの先に付いている網のようなもの「グリルボール」と言って風や息などからマイクを守るものですが、これを外すと・・・中にはこんなものがあります。この上のところにある円筒形のもの・・・これがマイクの「本体」なのです。その下の長さ15センチほどの筒(鉄製で厚みもありけっこう重たいですが)の中には実はほとんど何もありません。ただ2本の電線が通ってるだけです。

それではこのマイクの本体はどうなってるのか?
簡単な図で説明します。こうなってます。
写真でウレタンのようなものに覆われた中に振動板があります。通称「ダイアフラム」と呼ばれる・・・そうそう、あの「蓄音機」のところで出てきたあれです。その振動板には「ボイスコイル」というものがくっついてます。これはとても細い(髪の毛よりも)「ニクロム線」というのがびっしりと巻かれています。
このボイスコイルが磁石の周りを取り囲むようになってるのです。そしてダイアフラムが外からの声や音を受けて動くと、フレミングの右手の法則どおりこのボイスコイルに電流が流れる・・・ここで音を電気の信号に置き換えることができるのです。

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

出演するには?

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする