鬼神のように       19日

今日午前中に雨が降ったみたいだけど、それから急に冷え込んだみたいだ 今日外に出るとちょっと身に染み込むような寒さ もう「木枯らし」も吹いたそうで東京は日本は急速に冬支度に向かってる気がする
さて、今日のペンギンハウスライブはインストバンドが続いた 最初に登場したのはペンギンライブは2度目の登場となる2人組みユニットThe Black Circusだ エレキギターと6弦のエレキベースでちょっとエッジの立ったようなインストナンバーをやる ベースは本来のベースとしてのパートだけでなくコード弾きでギタ-のような役割をこなす 爪の甲を使ったストラミングとアルペジオを混ぜたなかなか難しい奏法で少ない編成でも音の不足感を感じさせないようなプレイだった まだ2人とも若いしライブの経験も浅いようでちょっと緊張しながらのステージだったが、一生懸命さがいいね また一曲ずつその曲についての丁寧な解説をしながらのMCは好感が持てる あとは場数さ! そのうちもっとスムーズに出来るって いい曲作るし、期待してるよ!

2番目に登場したのはやはりけっこう若手のBag’s Groupだ 以前はgとpのDUOでやることが多かったようさが前回に続いて今回もそこにbとdsを入れたカルテット編成 前回見たときはまだ日が浅いようで音のこなれ方がもう一息という感じがしたけど、今回はそれがだいぶ解消されてきていてバンドとしてのグルーブ感がまとまっていい感じになっていた今回はgのハヤカワがほぼ全曲でボーカルをやるという新しいことも始めていて「チエ・ゲバラ」をテーマに創ったという曲はラテン風の曲調がなぜか途中からカントリー風になるという面白いアレンジで意表をついていた あとハヤカワのMCが妙にゆる~い感じで客席に笑いを誘ったりいい感じだ このメンバーでまた聴きたいな ぜひ続けていってほしい dのサトウアヤカも可愛いしね(笑)・・・これはおっさんの感想

さて、初々しかった若者たちもそれが何十年とやってるとこうなるのかなあ・・・言わずと知れた歴戦のベテラン集団DBS3だ 大体MCなんか全くの緊張感のないゆる~い話 今日はgのハラがツアーから帰ってきたばかりでなのかは知らないがいきなりラ-メン談義になって「すすきのの信玄というラーメン屋は最高だ」「名古屋の・・・というラーメン屋は不味いのになぜかはやってる」とかいう身内話が炸裂・・・それがまた面白いからいいよなあ もちろん演奏はちゃんと、と言うよりものすごく緊張感とパワーを含んだものだった このユニットの演奏を聴いてて思ったのはとにかく出す音ひとつひとつにムダやムラがないことだ たとえばハラのギターはどんなに烈しくラフに弾いてるようでもピッキングのひとつひとつが正確でいい音を出してるんだよね ほかの二人も同じ この3つの音が合わさると倍音や倍リズム(とは言わないか)がすごいことになってだから×3じゃなくて3乗になるんだよね 若いバンドのみんなにもいい手本になってるよねえ だてのキャリアじゃないってことだね

そして、インストばかりが続いて今夜はそろそろ歌ものが聞きたくなったでしょ では最後に登場するのはその歌をたっぷりと・・・ウシトラの登場だ そういえばうっかりしてたけど「ウシトラ」の語源は「丑寅」つまり北東の方角を指す こちらが「鬼門」とされ、鬼はこの方角からやってくるとされていた そういえばオニが角と牙を持ってるのはウシとトラにかかってるのかもね なんて、余計な話ばかりをしてしまったが、もうひとつペンギンハウスの入り口は店の北東にあるわけで、ここからやってくる全員がオニということに・・・ならないか(笑) しかし、今夜は本当のオニが来たのかも知れない 怪しげな唸り声とまるで雷みたいな太鼓を鳴らしてこの二人の演奏は本当に「鬼神」のようだ それにしては腰が低い鬼神だなあ 「どうもすみません・・・」を重ねながら、今夜もカタヒラは吼える 「小鳥よ もっと高く ひじを 上げて 飛べ!」

・・・こうして高円寺ライブハウスの夜はふけていった

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