あと1回で      12日

今日で199だ 何がって僕のペンギンハウス日記だ 今年の5月に始めて休みの日以外は毎日書き続けてきたら知らないうちにここまで来た 明日は大台の200だ さて、100シリーズの最後の今日はどんなライブだっただろうか
今日最初の出演者はピアニスト三浦陽子(p)のユニット 今回は斉藤良一(g)古池寿浩(trombone)SACHI-A(ds)立岩潤三(per)というメンバー ほとんど生音に近いコンデイションでステージの演奏が始まる 三浦さんのピアノって聴いてるとちょっと特別な気分にさせてくれる いつもどこかいきり立っている神経を眠らせ代わりにセミが殻を脱ぎ捨てるように新たな意識が目覚める・・・そんな感じかなあ そして、それを周りの4人がゆるやかに広げてゆく・・・時間の進み方がちょっとずつズレていくような不思議な体験だ 三浦さんは今年春に大怪我をして一時は復帰も危ぶまれたが見事に復活し、それまで見えてなかったようなものが見えた・・・それはご本人からの話だったが・・・また新しい音楽の扉を開いてくれた 来年もぜひ元気で活躍してほしい

次に登場したのはソロ弾き語りの(?)高橋誼 ギターシンセでいつものように摩訶不思議な音世界を創って・・・そして「いらっしゃいませ お一人ですか?」というセリフから今夜も始まる物語・・・それは終電の終わったがらんとしたホームに響く鉄のスピーカーの乾いた音のような不条理劇なのだが彼の語りがどんどん進化していて最近はまるで「古典落語」を聴いてるみたいだ 所々に挿入される「失格ではなく錯覚」などの言葉遊びもあって演奏だけでなく話芸としても面白い そして、この話はいつものように「ところで・・・オニはだれだったっけ」で締めくくられる 来年もまたこの話芸+ギターの世界を聴かせてほしいものだ

そして次に登場したのは久しぶりのペンギンハウスとなるケイコヒグチ(vo.p)+HIKO(ds)のユニット 藤原愛が暗黒のピアノ弾き語りのプリンセスならケイコヒグチは「女王」だろうか 5月にこのコンビで演奏したときはHIKOのあまりに爆音のドラムにほかのすべてが吹き飛ばされそうな状態だったが今回はこちらの体制もばっちり整えた それにしても、ピアノの出音は普段では考えられないくらいの爆音だ(笑)音量で言ったら三浦ピアノの10倍以上? それにも負けずにケイコのボーカルは吼える!どちらかと言うとアルトよりさらに低い音域を持つ彼女がハラの底から出す声は本当に地の底から響いてくるようなものすごさを持っている そこにもう攻撃性だけの固まりのようなHIKOのドラムが烈しく突っ込んでくるのだが・・・前回聞いた時と違って彼がかなり彼女の演奏に息を合わせている その分ダイナミズムが広がって深くなって・・・これは迫力だった 年末近くに凄いもの見た!来年はこのユニットどんな変化をしてゆくだろう 楽しみだ

そして最後に登場するのがアコギ弾き語りの潮田雄一だ アコギはマイク録り その前のユニットの爆音とはえらい違いだがこういう対バンを組んでしまうところがペンギンハウスのすごいところだ! 打って変わって静か~な世界 ギターの弦の震えがスプルースのトップを震えさせマホガニーの裏ボデイーがそれを優しく打ち返し・・・空気が震え・・・その先にマイクがある ミキサーの針が少しだけ揺れる あとは静けさが味方だ こうしたアコーステイックギターの音色を大事にそれに合わせて歌う・・・そういうスタイルで演奏しているのが彼潮田やタケヤリシュンタ、山田庵巳それに羽賀和貴、宮崎悟、Behringなどペンギンハウスにも何人か居るが、こういったものを絶やさず大事にしていてくれる彼らに感謝だ 来年もまたいい音聴かせてください では今夜はここらへんで・・・明日は僕もライブだ 泥窪のバックでギター弾きます やばい!練習しなくちゃ

・・・そして高円寺ライブハウスの夜はふけていった・・・

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