青空に何が見える    13日

今日は暖かかったねえ お天気も良かったし 昼間、久しぶりに近所の公園に散歩に行った 公園の森はすっかり冬景色 前回は池にたくさんいたカモの群れもほとんどがどこかに行ってしまって水中の鯉たちもじっと動かない 静かな公園 隣のグランドでは小学生が野球をしている のどかな休日だなあ 明日は雨が降ってまた寒くなるらしい つかの間の穏やかな昼
さて、今日のライブの話に行こう 今日の最初の出演者はクズ男 vo/b ,g ,dsの3人編成のロックユニットだ 彼らのスタイルは本当にシンプルでストレートなR&Rだ パンクっぽいところもあるが色々なテイストが入ってあえていうと「ブルーハーツ」あたりにちょっと近いかな ボーカルはすらっとした長身 こういう体格だから低音のボイスかと思うと見掛けによらずハイトーンで少年みたいな声だ そんな声でちょっと切なそうに張り上げる声は彼らの演奏する曲によく似合っている 「ブダイ1、ブダイ2」というタイトルの曲は烈しいパンクっぽいスタイルで「ブダイ!ブダイ!ブダイ!」と叫ぶ所と一転してスロウバラードになって「悲しくなるのです・・・」それが交互に来る面白い構成だ このバンドのほかの二人 ギターはモヒカンが似合うなかなかクールなイケメン ストレートロックフレーズが気持ちいい そしてこのバンドの要となってるドラムのツノダ このバンドに参加するようになってから始めたドラムも随分達者になった その彼の笑顔がいつ見ても気持ちいい 今日はお客もいっぱい ゴキゲンな演奏を聴きに来た中には小学生の子供もちらほら・・・いい休日だね

次に登場するのはSHOTGUN BLADE いつものようにブルーの衣装にブルーのギターにブルーの稲妻ストラップでステージに立ち目の前のマイクスタンドの位置を細かく調整し、そして立ち位置を確認してから歌い始める これはもうまるで儀式のようにいつも行われる所作なのだ こういうところを見てると本当に「格闘家」みたいなのだ そしてあの極太の弦を張ったギターにピックが当たる そこからは「ドロ~ン・ドンドンドン」という太くて重量感のある音がアンプを通して出てくる 彼は本当にこのギター1本だけでまるでバンドのような重量感とビート感のあるサウンドを創り出す 今日の最初の曲はトーキングスタイルだ このスタイルが僕は彼の持ち味が一番出てるような気がする そして「ボーン イン ジ アンダーグラウンド」「ハッピーエンディング」などのお馴染みの曲が続く ギターを弾く彼の姿を見ていてふと思った 色のせいもあるのだろうがまるでギターが体の一部みたいだ ギターと一体化したサイボーグ・・・そんなSF的な発想が浮かんだ そして曲は最後の「リバイアサン」これもトーキングスタイルの曲だ ドドンドドン・・・というギターのストロークがまるで宇宙から響いてくるみたいだった 彼の戦場はもはやそちらなのかも知れない

その次に登場するのはSolo-Emma 去年のクリスマスイブ以来だ  前半の数曲は彼女のソロのピアノ弾き語り、最初の曲は彼女のオリジナル メッセージ性の強い曲だった 「私が悪魔だったら/こんな世界は作らない /命の砂時計は /結局空っぽだったんだ」 考えさせる歌詞だ その次に歌った歌、聞き覚えのあるメロディーに歌詞「外はまだ群青色の空・・・」 ああ、これはあの「はちみつぱい」の名曲「塀の上で」だ もう40年以上前の曲だよ そしてそこからバンドが加わる スギウラ(g)シイナ(b)ハヤシ(ds)の3人、全員「西ナントカ」というところに住んでいるそうでユニット名はそれで「ウェスタンズ」だそうだ 全員かなりの達者ぞろい その3人が今日はなんだか大暴れな演奏・・・ちょっとEmmaは歌いにくそうだったが最後にやったBEATLESの「I Want You」なんかすごいスリリングな演奏だった

そして、今日の最後はvo/g ,g ,g ,b ,ds,key ,ピアニカという6人編成のルーツレゲエユニットSALIKAMIの登場 いつものようにセッティングしながらドラム&ベースの音作りが始まり、そこに徐々にギターやキーボードたちが加わっていって最後にバンドサウンドがまとまると演奏開始 このスタイルはもうずうっと前から変わらない そこらへんもなんだかレゲエっぽいと僕は思ってる 今日はいつもはジャンベを叩いてるメンバーがギターに持ち替えてギター3台での編成 どんな音になるのかなと思ってたら3台がうまく音を「融通」しあってまとまってすっきりしたサウンドになっていた そして歌が始まる このメインボーカルと左のギターとドラムの3人のハーモニーがとてもすっきりしていて綺麗にハモる 歌はなかなか社会風刺とかが織り込まれたメッセージソングだ 「生・態・系の頂点に君臨 /I am ホモサピエンス」・・・などなど それらのすべてがあの「ン・ッチャ ン・ッチャ」というリズムに乗って流れてゆく この世はすべて「ン・ッチャ」でできているのかも知れない

・・・高円寺ライブハウスの夜はふけていった・・・

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