病気にはご注意     16日

今日最初の出演者は あさのおよぐ ギター1本での弾き語りパンクをスタイルとしているが、その演奏は実にシンプルだ 奏法はコードのリズムカッティングのみ 彼のストラトキャクターはなんだかひなびたような乾いた音で鳴るのだがたとえば僕が聞いたことある音だとR,LBurnsideとかうんと旧いのでは30年代のミシシッピにいた「トミー・マクレナン」に近い とにかくシンプルに「ガシ・ガシ・ガシ」とギターを刻みながら歌うのだ このサウンドが彼の表現したい「独りパンク」にはぴったりのようだ 決して切羽詰ったような感じではなく、でもドライに今の世の中を切り刻んでゆく そして、まるでブレーキの壊れた自転車のように彼の歌は転がり続ける・・・胸には「特攻」マーク!

2番目に登場したのはGentry Weepsというvo ,g ,b ,dsの4人編成のバンド このバンドのギタリストは「豊樹野しげと&伝染Roll’s」でギターを弾いてるナカムラだ 全員大学生という年齢も若い彼らの音はやはり今のサウンドだ JポップというかJロックというか エッジの立ったタイトなバッキングを背にボーカルの歌い方もやっぱり「今」という感じだ けっこういいサウンド出しているのだが、僕にはあのボーカルの「生きている」を「ゥイキュィテイルゥ」と発音する歌い方がちょっと気になるなあ もっと自然でいいと思うけど・・・まあ年代差があるからなあ おっさんの感想ですから気にしないでね

そして3番目はもうここではお馴染みの東京セッション ところが、今日は大変なことが起きていた ag/vo ,ag/voの二人組みの片割れでいつもメインボーカルとリードギターを担当しているホシカワが急病で出演できなくなってしまったのだ 話を聴く限りではインフルエンザっぽいのだがもしかすると「ノロゥイルス」では・・・という疑いも それで今日はその相方のいつもはリズムギターを主に担当しているマツイがソロで演奏することになった はたして独りで大丈夫なのか・・・僕でさえちょっと心配になったのだが、いざステージが始まると 最初ギターを指で擦ったりドラムのスティックで弦を撫でたり・・・不思議な奏法で不思議な音を出す・・・そこからいつもの東京セッションとは一味違うマツイワールドが展開されるが、これは本当にすごい演奏だった いつもはホシカワの音に的確なリズムでサポートを担当しているが実は彼もすご腕のギタリストだということは知られている 今日はその醍醐味が存分に発揮されている そして、ボーカルマイクを目の前にこんな歌を歌い出した 「なで肩のブルース /あこがれるいかり肩 /ないものねだり・・・」もちろん即興なのだろうが客席は大受け みんなが歌い始めた そういえば彼はなで肩だ(笑)・・・こうして独り東京セッションは無事・・・というより素晴らしいステージを披露してこの大役を見事にこなした 終わったマツイにマスターが話しかけた 「マツイくん 今度ソロライブやろうよ」 まったくだ

そして最後に登場するのはvo/g ,vo/g ,b ,dsの4人編成のバンド ゴーゴートップレス 彼らの演奏はとにかくパワフルでスピード感に溢れている 僕は「やんちゃ」という形容を彼らにはよく使うが、とにかくステージ狭しと暴れつつサウンドはとてもしっかり押さえているところがなかなか憎い パンクではないがパンクより激烈な爆発力を持つ彼らのサウンドはどっしりと真っ直ぐ聴き手に向けられる そして4人が4人とも個性的で違うキャラなのもこのバンドの楽しいところなのかも知れない ステージを離れると全員とても人懐こくて礼儀正しい青年たちだ 今年も目一杯暴れてほしい

・・・そして高円寺ライブハウスの夜はふけていった・・・

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