色彩       27日

すっかり花の季節になってるねえ 寒いけど街のあちこちにはサクラ、シダレザクラ、モモ、ヤマブキなど色々の花が咲いてるねえ もう少しで陽気もよくなるんだろうねえ
さて、今日のペンギンハウスライブはこんな始まり方だった Empty Emptyという4人編成のバンド なんとペンギンには5年ぶりの出演だという ボーカルはいい感じで「おやじ」な人・・・歌いながらなんかシャドウボクシングのような動きをする 丸顔のちょっところっとした体格は見ていてなんだか昔の「コント55号」の次郎さんを思い出した メンバーを見渡すと・・・おやっ、ベース弾いてる人どこかで見たことある・・・そう思ったらペンギンハウスのすぐ近くの中古楽器屋「AVガレージ」の店長さんだった ペンギンもよくお世話になってるんだ バンドサウンドはかなりしっかりとしたロックスタイルでボーカルも迫力あって・・・なんか大人のロックだったなあ 熱心なファンも多くて盛り上がってたね

そして、2番目からはカラーががらっと変わる バンドセットが全部片付けられてステージにはマイクが2本だけ そしてアコースティックギターを抱えてステージに座ったのは コイズミツトムだ 今までの喧噪がすべてどこかに消えうせてしまったような店の中でいつもどおりに彼の演奏は密やかなまでにしっとりと始まる 決して声を荒げたりギターをかき鳴らしたりせず・・・木の葉に溜まった雨粒が自然にぽろりとこぼれ落ちるのを待つ・・・そんな感じの彼のタイム感覚を表わしたような曲が続く 「僕なりのムーンライトソングをやります」と言って弾き出す・・・彼の曲にはどこか日本でない異国の風景が見えるような気がする 月光に照らされたどこかの砂漠・・・色は銅色か

コイズミワールドが残したものをうまく引き継ぐのはこの人かな・・・同じくギター弾き語りのソラトブだ ギターと言っても彼のギターは一筋縄ではない 歌も一筋縄じゃない ディレイもフランジャーもかかった現実味を消したようなギターにボーカルもコーラスかフランジャーをたっぷりかけてまるでこの世のものではないような世界を作る でも、その彼の音世界はまた独特な詩的な世界を生み出す 意外だったのは昔の歌謡曲の「ツーレロ節」なんて曲を持ってきたってことだ ここら辺は昔一緒にやってた「ひひひのひ」の影響もあるらしい そして、色彩イメージで埋められたあの曲 「オレンジと/青と白・・・/消えて黒」うわあ 色彩で一杯だ!

色彩でいえば最後に登場する彼女はやはり「黒」なのかなあ 今日も黒のタンクトップの上に黒の羽織をかけてピアノの前に座る藤原愛の曲はあのインパクトフルな「故郷」から始まった 初めて彼女の演奏を観た人々は凍りついたよ.うにそこに佇む ここからは彼女の独り舞台だ 今日の彼女のナンバーは聴きなれた曲が多かったが、それに混ぜるようにひとつ新曲を披露した タイトルは何ていうのだろう それは「蕗の薹」をテーマにした彼女にしては珍しく4ビートのアップテンポの曲だった 歌詞がまたファンキーで「キライ/ニガイ/食えたもんじゃない」という下りでは僕もマスターもハラ抱えて笑ってた なんか「ヨッパライ帰り道」に告ぐ傑作かもね ちょっと愛の新しいページが開いたかも知れない そうそう・・・蕗の薹の透き通った薄緑色・・・今年はまだ見てないな 次回八ヶ岳に帰ったとき採りに行こうかな・・・愛ちゃん 食わしてやるね 少しもエグくない新鮮なやつ

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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