読書の秋     8日

まるで図ったように・・・出演者同士の流れが”すらすら”と気持ちよく流れてゆく夜がある

今夜がそんな夜だった

最初の演奏者は ハルミ チバ大三が企画した「女の独唱パンク」イベントをきっかけにここペンギンハウスにもよく出演している とにかく小柄な彼女が思い切りステージ中を目一杯使ってのパフォーマンスは観ているだけでも気持ちよくなる 両足で大地をぐわ~っとつかむ感じで空に跳ね上げるハルミの歌はいつもポジティブだ すうっと上気したような空気がステージに残る

その”ほてり”をいつの間にかポケットに仕舞いこんで何食わぬ顔でステージに上がった男性シンガー・・・やおら横にある小さなテーブるの上にワインのボトルとグラスを置くと今度はポケットの中のものを全部その上に並べ始めた・・・それが2番目の演奏者 羽賀和貴 だ

”予測不能”なシンガー・・・本当に同じ曲も彼にかかるとまったく””違う”アレンジやサウンドになってしまう それも完成度が無茶苦茶高いんだから恐ろしい(笑)

おや、なんかAmのコードをズラズラ弾き始めたぞ!これはもしかしてあの・・・

そうだった、矢張り「夢は夜開く」だ それも歌詞はまったくのオリジナル パフォーマンスも含めてすごい曲になっていた いやあ、彼の演奏は”勉強になる”!

羽賀和貴が”予測不能”だとすると次に登場する宮崎悟は”トレース不能”というところか・・・あれ、意味が同じかな?

とにかくひょうひょうとしたその物腰や言動では彼もツワモノだ! 羽賀と同じようにテーブルの上に色々なものを並べてたが、その中にはなぜかチュコレートの箱が そのチョコレートを一粒口に放り込むと彼の演奏が始まった

「このところ全然曲が書けてない」と言っていたが確かにそうかも(笑) でも今日ペンギンハウスでは初めてやるという曲を披露・・・それがなかなかよかった

旧くたって誰も聴いてなけりゃ”新曲”だよね

さて、女子、男子、男子・・・ときた今日の対バンリレーの最後はまた”女子”となる

最初に登場したハルミと同じ「女の独唱パンク」からペンギンハウスに登場した 藤原愛 だ

その彼女がMCで上手いことを言った 「今日の出演者の組み合わせはまるで本の”並行読み”みたい・・・読書の秋ですね」 そうだ そういう秋もあったよね

今日の彼女は曲の間をほとんど置かずにどんどんステージを進める そして羽賀がステージで自分のオリジナル「自由の国アメリカ(ちょっとブロードウェイっぽい曲調のいい曲だ)」でアメリカ国歌を引用したのに応える形での演奏になった「君が代」

そして”締め”はやはりこの曲になった 「酒ならここにある」 秋の夜長を予想させるような曲調 どこかでグラスの氷が「カラリ」と鳴った 高円寺のライブハウスの「夜はこれから」だ

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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