雨か雪か      18日

今日はなんと「雪が降る・・・かも」という天気予報が・・・夕方からは雨が降り出し 「雨は夜更け過ぎに・・・雪へと変わる・・・」のだろうか・・・などという心配を抱えながらのペンギンハウスライブ スタートとなった

最初の演奏者は 加藤志乃ぶ&Orange Cloude というvo/g , g , b , ds という4人編成のユニット ボーカルの加藤志乃ぶ は小柄で華奢な感じだが歌い方もギターもなかなかぶっとくて迫力がある 前回、7月に出たときもそうだったがワインレッドのレスポールをかきむしるように弾いて爆発力とコンプレッサーが効いたような歌は分厚いバンドサウンドと言葉と一緒に「どっかーん」とこちらにやってくる バンドの謳い文句が「絶望系」だという彼らの演奏はでもとても元気にホップしていてポップだ 多くのファンも付いている彼らに来年あたりブレークの兆しが・・・あるといいね!

2番目のユニットは雰囲気ががらっと変わる ららばいてりい&さっちん・・・ペンギンハウスではもう長いことやっている彼ら2人にアラン(wb)窪田(g)の2人が加わって4人での演奏

彼らの演奏は・・・とにかく”ゆるい”(笑)・・・まるでストリートで気軽にやってるみたいで それもストリートと言ってもシカゴの「マックスウェルストリート」みたいなのだ 知らないだろうけど黒人外の真ん中にある大通りで週末はホコ天になって色々な屋台や露天やストリートミュージシャンが集まる場所だ 映画「Blues Brothers」でJohn Lee Hookerが演奏していた場所・・・と言えばわかる?

そこで一杯飲みながら気楽にやってるローカルのミュージシャン・・・みたいな空気を彼らの演奏はもっている そういえばベースのアランはデトロイト出身なんだそうだ

どの曲もなんとなく始まってなんとなく終わる・・・それでいいんじゃないか・・・そう言ってるようだ

3番目の演奏者はTelepathic Swinger・・・すごく久しぶりの登場だ

基本は3人ユニットのzeeblebuzz a knot のg/vo が女性から男性に変わった・・・というところなのだけど今回はドラムもチェンジしていた

ボーカルの男性は非常にアタック感の強い裏拍がむちゃくちゃ深いギターを弾きながらまるでトム・ウェイツのようなだみ声で歌う この歌の歌詞が不明で一体何語?なんだろうと思い一生懸命モニタリングしてるんだけどいまだにわからない・・・1曲だけ日本語らしかったけど

そして、このユニットはとにかくビートがすごく深い ロックもジャズも通り越したもっと先の断崖のようなところでリズムが屹立しているようでそういう意味ではパンクよりパンキッシュだ

久しぶりに聴いたけどこの幾何学的に深いビートの連続は聴いてるとなぜかとても気持ちがよくなってしまうの・・・だ

そして今日最後は2人組ユニット ハラ☆タカシ(g) ,奥瀬健介(ds) のEMISHIだ そういえばここのギタリスト ハラはDBS3というトリオでもここペンギンハウスに出ているが、前回そのDBS3で出演したとき忘れ物をした それは割り箸くらいの太さの2本のスティールの棒なのだがいつも彼のギター演奏には欠かせないツールなんだそうだ それは僕がお預かりしていて今日渡したのだがそれを使ったりして今日も”クレイジー”なギターサウンドを生み出していた それは弦を叩いたり擦ったり煽ったり・・・およそ普通のギター奏法のメソッドにはまず出てこないやり方・・・もし「クラシックギター教室」なんかでやったら即「退学」になりそうなものなんだが・・・いやあ、聴いてて見ててこんなにギターを楽しく自由に”いたぶれ”たらいいよなあ~・・・と思ってしまう

そして、相方の奥瀬のまた決して力づくではないのに心の「髄」にぐりっと飛び込んで来る瞬発性のあるドラミング・・・この2人のユニットは本当に音楽を皆が見たことのないような地平に軽々と連れてってくれる いつもユーモアたっぷりに紹介される曲目・・・今日は「クタバレジミントウ」から「汚染水」「原発ホワイトアウト」・・・と続き、最後は「EMISHI」のテーマ・・・この曲の冒頭でハラがピアノを弾く そしてかなり長めな演奏は聴き手のハートをじっくりとゆっくりと年末の慌しさから引き剥がしてゆく そういえば、雨は・・・雪はどうなったんだろう

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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