僕の吉祥寺話 26

いやあ、久しぶりだ~ 前回の25回目が2月24日だったからもう2ヶ月半経ってしまった

あの時はまだ寒かったのにこのところはなんだかもう初夏のよう・・・皆さんゴールデンウィークは楽しめましたか? 僕は最終日の6日に八ヶ岳に帰ってちょっと遅くて短いお休み

さて、久々の再開となる僕の吉祥寺話だが、いきなり話はなぜか大阪に飛ぶ

ゴールデンウィークのこの時期になるとどうしても思い出すことがある

それは1973年・・・だったはず 初めて行った「春一番コンサート」 場所は大阪の天王寺野外音はるいち楽堂だった

この「春一番コンサート」というのは大阪に居た音楽プロデューサー福岡風太らが企画主催した野外コンサートで1971年から79年まで続きそのあと1995年の阪神大震災をきっかけに復活、今でも毎年開かれている

とにかくこのイベントは僕には大きな色々な刺激を与えてくれた

もっと大袈裟にいえばカルチャーショックだった

その日、僕はギターを抱えて新大阪の駅に降りた 今回はシバのバックということでこのコンサートしんおうさかに参加するのだ

そこから地下鉄のたしか「御堂筋線」に乗り換え、「心斎橋」「難波」を経て目的の駅「動物園前」に降り立った 大阪の街に来るのは初めてだった

僕はギターを抱え薄暗い階段を昇り地上に出た はじめて見る大阪の街・・・するとちょっと眩暈のような気分に襲われた

そこには今まで僕がどこでも見たことのないような景色が広がっていたKONICA MINOLTA DIGITAL CAMERA

「おかしい、ボクは地下鉄に乗ったのにどこか外国に来ちゃったのか?」

その景色はまるでアジアのどこかみたいな・・・何ともいえない異様なテンションと緩さが混濁したような不思議なものだった

あとで知ったのだがその「動物園前」というのは大阪でももっともDeepな街「じゃんじゃん横丁」の目の前にある駅・・・東京でいえば浅つうてんかく草みたいな・・・いや、それを何倍にも濃縮させたような”いなたさ”が充満していた

眼の前にはあの噂で聞いてた「通天閣」がでーんとそびえている そこへ向かう狭い露地のような道の両側には飲食店や飲み屋や怪しげなゲームセンターのような店が軒を並べている

いかにも目つきの危ない「おっちゃん」が酔っ払ったような顔でどよ~ん・・・と立ち尽くしている

周り中が「そやうでっせ」「なに言うてんねん」「あほ!」「そら、あかん~」というようなテレビの吉本新喜劇のシーンみたいな会話で溢れている

その中をギターを必死に抱え僕は人をかき分けるように進んだ なんともいえないすえたような匂いのする街中・・・そこを抜け今度は右手に向かうテンオウジ

広いみどりの多い公園に出た そこを抜けて奥に進む 行く手に巨大なコンクリートの壁が現れる

それが「大阪天王寺野外音楽堂」・・・・そここそが春一番コンサートの会場だったのだヤオン

ここで過ごした五回のゴールデンウィーク、僕にとってそれは音楽をやっていく中で常に何か未体験の刺激を与えてくれる場所と日々になった

続く

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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