僕らの北沢話  3

その当時の仲田修子はとにかく元気だった

もちろん今から38年前だったから若かった・・・それは僕ら全員ともそうだった だが それに輪をかけた彼女のエネルギーとパワーには時々僕らは追いて行くのも大変なときがあった

夜の12時過ぎ・・・仕事を終えて帰ってくると、きっとかなり疲れてるはずなのに僕らを相手に色々Scan0007な話をし始める 当時、そこでは酒を飲むという習慣がまったく無くそれまでかなりな酒飲みだった僕もすっかり「憑きもの」が落ちたように全然酒を呑みたいとは思わなくなっていた

全員インスタントのコーヒーを飲みながら修子との話に没頭していた 彼女はとにかく話題が豊富だった それに見識の広さに深さそして独特の世界観、哲学を持ち合わせている彼女の話は面白くて僕らは「うんうん、それで?」とその話に引き込まれていた

ただ、彼女は話しが乗り始めるとどこで終わるのか止め処がなかった 夜更けから話し始めて気がつくと夜明け もう東の空が白々と明けて来る・・・そんなことがしょっちゅうだった

そしてその時彼女がはっと気がつく 「あ、そういえばご飯まだだ お腹すいたね」

そこで僕らはやっとほっとする(笑) 実はもうずいぶん前から眠気と空腹とに耐えていたからだ

そこで修子がまた言う 「ねえ、ステーキ食べたいね!」 時間は明け方の4時だ!

当時は24時間営業のコンビニだってまだなかった時代だ どうする・・・それから車を走らせて四谷にあったただ一軒24時間営業しているスーパーまで買出しに行くのだ

そしてやっと念願の食事にありついたころは僕ら全員もう眠くてステーキの味もよくわからない・・・なんとか食べてそのままバタンと眠りにつく・・・

こんなことがしょっちゅうあったのだ(笑) え、これが「とんでもないこと」かって?いやいや・・・それはね

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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