動くということ   20日

昨日の日中まで30度を越す暑さだったのに どうしたのだろう 昨夜店を出たらえらく外が涼しいのにびっくり 久しぶりにエアコンなしでよく眠れたけど、今日の昼間もとても涼しい 昨日より10度以上低いらしいね 涼しいのはいいけどちょっと体がついていけない・・・
さて、今日のライブのレポートにいこう 今日最初の出演者 ミノルBグッド ソロの弾き語りだ 今日のステージセッテイングはドラムセットを客席のほうへ出して広くとった それにはわけがある ミノルBグッドはギター1本なのだが演奏中実によく動く それこそステージの隅から隅まで その動きは「ミノルダンス」とでも呼ぼうか・・・リズムに乗ったうえでなんかちょっとファンキーで不思議な動きだ 彼のスリムで長い足がぱたぱたとステージの上をステップでも踏むように・・・ふと僕はある連想をした ギシシャ神話に出てくる半獣神の「パン」だ そういえば音楽の好きな神なんだよね 今日のミノルはテレキャスを抱えて何曲かdropD tuningの曲をやったが「夕立のブルース」という曲ではえらくプリミテイブなギタースタイルと歌を披露 へ~え、こんな引き出しも持ってたのか 彼の歌うブルースにはちょっと悪魔的なところがある 女性ファンが多いところなんかちょっとRobert Johnsonを思わせる 危ないやつだ(笑)
2番目は全然危なくないけどいつもトリッキーな曲創りに定評がある半mm(ミリ) 以前は「半ふろとり」と呼ばれてたユニットだ 彼らの作る曲はとにかくメロデイーやアレンジが凝っている 二人が作るコーラスには独特のハーモニーが生まれる ちょっとユーモアやペイソスのある「やる気のない交差点」「ロボットのばば」などタイトルだけでも面白い 一度聞くとけっこうクセになるサウンドだよ とにかく上手いから! お勧めします
3番目に登場したこの人もよく動く谷口マルタ正明だ 愛用の小さなMartinはボデイをさんざん叩かれたあげくにもうピックガード(ないのだが)あたりの木がかなり削れて今にも穴があきそう そのうちWillie Nelsonのギターみたいになるんだろうか 今日もそのギターを弾きながら叩きながら歌う 彼の歌は時々絶叫になる かなりのハイピッチの声がさらに高く擦り切れそうになりながらいつも空に向かって放り上げられる それを受け取るのは誰だろう 神々に届くのか・・・そのもどかしさからなんだろうか 彼もひたすら動き回る 40分間のステージはマルタにとっては「巡礼」なのかも知れない
動くといえばこの人もよく動く 川口雅巳ニューロックシンジケイトのリーダーでギターボーカルの川口の動きはもう尋常じゃない 激しいギターリフやソロのたびにまるで発作でも起こすのではないかというような過激さで動き音を出す 相方のドラマーも激しく動く つまりはこういうことだ 大人しく静かに座って理性的にやっても、もしかしたら同じ音が出るかもしれない でも、それを聴いてあなたは感動できるだろうか・・・だからライブがあるんだと思うね ネットが色々なバーチャル世界を作り出し人間関係まで記号化されそうな今現在 だからこれを見てほしいんだよ なぜ彼らはこんなに動くのか・・・

・・・こうして高円寺ライブハウスの夜はふけていった

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