ギターを弾こう  13  

さて、またピックの話しに戻る・・え、つまらない? そういわずもうちょっとだけ付き合ってください

ピックを使ってギターを弾くとき・・色々なスタイルがあるがギタリストの皆さんはどういう風にやってるかな

昔のことだ・・・僕が大学に入ったばかりの頃、ギターが弾ける場所を探して大学の中に在ったあるサークルを訪れたんだ それはたしか「○○大学フォークミュージック研究会」とかいうような名前だったと思う

僕がギターを持ってその部室を訪れるとそこはいわゆる「ブルーグラスミュージック」が好きな連中の集まりだった

そこの部長らしき人が居て僕がギターでフィンガーピッキングを披露すると「うん、なかなかやるじゃないの」と褒めてくれたのだが、今度はフラットピックに持ち替えてピッ021キングをするといきなり

「いや、ダメダメ!そうじゃないんだ 君のピッキングは間違ってるよ」といきなりダメ出しをされた

僕はピックを握った以外の指をギターのボデイーにつけて弾いていた⇒

そしてその男は「ここは無知な新入生に先輩が手本を示してやるよ」とばかりにギターを持つとピックを握りしきりに僕に教えようとするのだった

「いいかい、手はギターのボディーから浮かせてこうやってピックを持つ手でちょうど鍵穴に入れた 015016
鍵を回すように手首を回して弾くんだ 決してボディーに触れちゃいけないんだ!」

・・とけっこう面倒くさいことを言う 僕は「どっちだって弾ければいいじゃないか」と思ったがとりあえず彼の教えに耳を傾けることにした

この男が僕に教えようとしていたのはわゆるブルーグラスのギタリストの基本的ピッキングスタイルだったのだが・・そのとき僕は念のため訊いて見た

「あのう・・・ドク・ワトソンもこうやって弾いてるんですか?」 ドク・ワトソンとはアメリカのフォークミュージシャンで盲目ながら素晴らしいギタープレイとくにフラットピックを使った早弾きでフォークだけでなくブルーグラスやはてはロックのギタリストにも影響を与えたグレートギタリストだ

するとその先輩は鼻の穴を膨らましながらこう断言した

「当たり前でしょ!ドク・ワトソンはちゃんとこう弾いてます」

それから2~3年後・・・そのドク・ワトソンが初めて来日公演をするというので僕は観に行った

ステージに現れたドク・・・ギターを抱え弾きはじめた 素晴らしい早弾き 僕は彼の手元を見た

すると・・・彼の右手の指はしっかりとギターのボディーに触れていた(笑) 手首なんか全然回っていなかったDoc Watson


僕があのサークルにはそのあと二度と行かなかったのはもちろん言うまでもない(笑)

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする