今日最初の演奏者は毎月必ず月の後半に出演してくれている弾き語りシンガー コイズミツトム だ
彼のトレードマークはYAMAHAの「FGモデル」というギタ-だ このFGという楽器、名器として昔から有名なのだがちょっと独得のサウンドを持っている それは低音弦の部分なのだが「ドッコーン」というような重量感のある音で決して「美声」ではないのだが歌のバックではとてもいい仕事をしてくれる 僕も以前は持っていた このギターを愛用しているコイズミツトムというシンガーのプレイは一見ラフなことをやっているみたいだけど実はすごく緻密なサウンド作りをしている それにこのギターを使って生み出す彼のグルーブ感は素晴らしい
そしてもうひとつ彼の持ってる独得の洒落っ気 今日は「ラジオ」というよくやる曲の歌詞を一部変えていた その中に出てきた「メタルテープでエアチェック」という言葉・・・わかるなあ・・・これわかるの70年代に若者だった年代かな 当時はレコードが高くてなかなか買えなかった その代わりFMラジオではしょっちゅういい曲を流していた 僕らは「FMマガジン」の放送予定表をこまかくチェックしてその日の夜はラジカセを目の前にメタルカセットテープを入れて待ってたなあ そんなことを思い出させてくれた今夜の彼の演奏だった
2番目に登場したのは2人組ユニット 弱者同盟 だ
男性がギターを弾きダンサブルな曲調で歌を歌いもう一人の女性が サンプラーを駆使して色々な音を作る デジタルの機器をあえてその場で合わせてゆくという「アナロ グ」な使い方をする彼らの演奏は本当に独得な世界をいつも生み出してくれている
今日はちょっと途中で機材のトラブルがあって(ここらへんはパソコンでの演奏の恐さだねえ)曲を最初からやり直すなんてハプニングもあったけど、そこも笑いにしてしまうところが彼らの人柄だよなあ 今日も楽しい演奏を ありがとう!
今日3番目に登場したのはペンギンハウス初登場のユニット アナトオルフランス だ
g/vo , ds /vo , b の3人編成 なんとこの編成でのライブは今日が初めてなんだそうだ ここのメインボーカルの尾崎信隆
は3月に「東京すととととん」という企画イベントでここに出演している そのときはソロでアコギの弾き語りだったがその鼻にかかった独得な少年ぽいパワーのある歌い方が印象的だった そしてもう一人のds/do との男・女ツイン・ボーカルはなかなかいい 今の若いミュージシャンたちの感性はいいなあ・・・本当にびっくりさせられる それにしても歌詞に「茶柱」とか「河童」とか出てくるのは今から50年ぐらい前にロックを始めた内田裕也なんかびっくりするよねえ とにかくいいカラーを持ったインディー・ポップバンドだ
そして今日最後に登場するのはもう”ご存知”と言える弾き語りシンガーミノルBグッド 前回に続いて今日もソロ演奏だ
フォークかロックかブルースか・・・そんなことはどうでもいい ワンアンドオンリーなシンガー・・・ミノルにかかればすべてはゴキゲンな”グッドサウンド”になる そして前の若いバンドがわりと軽快に飛ばす演奏をしていた後に出た彼は今日はいつもよりぐっとボトムを低くした重めのビートでのパフォーマンス・・・ここらへんがミノルが「Bグッド」たるところなんだよなあ
今夜もかなり強引な手段も使って最後は客席ごとぶっさらっていったミノル・・・終わってみればもう汗びっしょりだった
高円寺ライブハウス ペンギンハウス