ペンギンハウスに向かう途中の公園に大きなイチョウの樹がある 今日通りかかったらちょうど黄葉が始まったところで、緑と黄色のグラデーションになった葉っぱが太陽の光で輝いていた
そんな穏やかな今日9日 今夜のペンギンハウスは
『のっぴきならぬ夜#4』
最初の演奏者は 山田宏樹
アコースティック弾き語りシンガーソングライター・・・いつもGIBSONのアコギを抱えて座って演奏するその佇まいはすっかり定着したイメージ
ところが、今日の彼はエレキそれも「ファイアーバード」を抱えそして立って演奏だ
今までのイメージを脱ぎ捨てようとするのか・・・しかし演奏はいつもの彼の繊細な音使いと丹念に磨かれた言葉で歌われる歌・・・その優しい歌声を聴いているとついつい眠気が・・・それくらい気持ちがいいのだ 彼の今年の出演は今日が最後 また来年もいい曲を聴かせてほしい
2番目に登場したのは 鬼才山田庵巳が組んだユニット フレデリック書院
アコーステジックギター弾き語りの ジプシージャズ風のサウンドを基盤の演奏スタイルだが、最近はどんどん実験的なことをはじめている
今回は前回ドラムスを叩いた中島セイゴがなんと「リズムマシン」で参加 この超アナログなサウンドにデジタルでどう組してゆくのか・・・本人たちもかなりの不安を抱えながらの演奏だったが、それほど大きな事故もなく(笑) ますます破天荒になってゆく(?)庵巳のステージングも含めて楽しいライブになった フレデリック書院は今月の21(月)が今年最後 さて次回はどんな”実験”を仕掛けてくるのだろう
3番目に登場するのはミ ヌマ(g)シラコ(per)じゃいあん(b)3人のユニット MΛNTRΛ
最近は月に二回くらいのペースでここに出てくれている彼ら
毎回気持ちのいい演奏を聴かせてくれてるのだが、今日はとくに曲同士の繋がりがすごく良くってなんか達人の打った手打ち蕎麦のように「するするっ」と喉・・・ではなく耳に入ってくる
だから最後の曲が終わったときに「あれっ、もう終りなの?」そう思ったのだ
彼らはあと今月28(月)に出演します
そして「のっぴきならない夜」の最後に登場したのは孤 高のピアニスト 石田幹雄
彼がピアノに向かう・・・前板を外した剥き出しのハンマーが並ぶ
そして演奏が始まった このところは静かで穏やかなバラードものを演奏していた彼だが今日は違った 最初と所々は静かなスタンダードのテーマを挟みながらすぐに演奏は激流のように泡立ち渦巻く
ピアノを弾く彼の動きの早くて鋭いところはまるでカンフーの動きのようだ それだけ烈しい動きでピンポイントで鍵盤を捉えてゆく・・・もう神業だ
最後の曲だけは穏やかな「バカラ」というナンバー ふうっと肩の力が抜けてゆく
今年の石田幹雄の演奏は今日が最後 また来年もよろしくお願いしますね
高円寺ライブハウス ペンギンハウス