レノン忌や     8日

今日は何の日?・・・そういわれればやはりこの2つ 1941年の12月8日 当時の大日本帝国軍がアメリカの真珠湾を奇襲攻撃し、太平洋戦争が勃発した

そして1980年の同じ日 アメリカのニューヨークの路上でジョン・レノンが撃たれ死んだ日だ

そんな今日8日のペンギンハウスライブは彼らから始まった ジ・アナトミアズ
東京セッションのメンバーマツイ(g)とヤマグチ(ds)が組むインプロユニット その規則的リズムの上から発せられる予測不能な演奏は聴く者を未体験の世界へ連れてゆく どこか不思議な催眠作用があるような彼らのサウンド、ヤマグチのドラムは規則正しく拍を打ち続ける心臓のようでマツイのギターは血管をぞわぞわと流れてゆく血液のようだ
074075076

そして2番目は 生半可
わがペンギンハウスマスター亜郎が組む俳句&音楽コラボユニット 毎回編成が変わるこのユニットの今日のメンバーは ヤマグチ(ds)、マツイ(g)それに藤原愛(g)だ

この編成での演奏はもう何回目かになってきていてそれだけにお互いの呼吸をしっかりと掴んでいてすっかりひとつの「バンド」としてのサウンドになってきた 時としてその音はかなり大きく膨れ上がり亜郎の声を掻き消すときも・・・それに負けぬよう声を張り亜郎が詠む 今日はいい句が多かった

「橋に用 なけれど渡り 炬燵かな」

「散りきって 枯れ木華やぎ はじめたり」

「短日や 煙草一本 まるまる灰」

そして一番気に入ったのがこれ

「いろいろな 音符はじける 夕焚き火」

まさに今日の演奏だ そして最後はこの句

「レノン忌や エレベーターに 水溜り」
077078080079081

その生半可にピアノで参加した 藤原愛 が3番目の演奏者
やはり前の俳句の世界を引き継ぐように今日はこの曲「山眠る」から始めた

この曲は元々彼女が「句会」で発表した俳句

「こんこんと 一村抱き 山眠る」から出来たもので歌い出しはそのままこの句の言葉になっている

この曲には彼女が育った岐阜の山の暮らしが歌いこまれている その手触りは長いこと山で暮らしてきた僕にもすごくよくわかる これから日本の山岳地域は厳しくそして静々とした冬を迎える

あの最近やるようになった大正時代の流行り歌のようなっ曲も歌いまわしも含めてじつに彼女らしい

今月は24日のクリスマスイブにも彼女のステージがある たまには一味違うクリスマスって・・・どう?
082083084085

そして今日最後の演奏者は 三浦陽子+内田典文
インプロ系ピアニスト三浦陽子は三ヶ月ほどヨーロッパを演奏旅行で回っていて久しぶりのペンギンハウス そのツアーのちょうど最中にあのパリのテロに出くわしたそうで、現場といた場所はかなり近かったそうだ

世界を股にかけ活躍する彼女のピアノは日本的な静寂感もあり涼やかだ しかし、今日の演奏は最初からなんだかアグレッシブに展開していく そこにベーシスト内田典文の三味線が加わると不思議な世界が出現した 今まで誰も見たことの無いようなモザイクタイルの模様のように

今日の三浦のピアノはぐいぐいと喰いこんでくるようだ やはり彼女が過ごしたヨーロッパやパリの空気がそこにあるようだった 彼女は今月14日(月)にヨーロッパのクラリネットプレイヤー Paed Concaと一緒にここに出演する
086087088091089

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする