さて、明日からいよいよペンギンハウスの2016年のライブが始まります
今日僕は店の設備のメンテナンスをしています
今年一年、また演奏者の皆さんに快適にいい音で演奏をしてもらえるように微力ながらお手伝いをさせてもらおうと思います。
早いもので僕がペンギンハウスのライブPAの仕事をさせてもらってもうすぐ4年になります。当初は不馴れで多くの皆さんにご迷惑をかけたり不安な気持ちを与 えたりの日々でしたがおかげで最近はなんとか喜んでもらえるように少しはなってきたかな・・・まだまだ精進しますのでどうぞ宜しくお願いします。
ところで今日は僕がPAをやっていてどうしても気になる演奏者さんたちの器材の使い方についての意見とお願いを書きます
その1)DIボックスの使い方
DIとは「DIRECT BOX」の略称でこれはアコギやキーボードなどの中の線がinとout
の 2つしかなくこれだとPAまで長く引っ張ってくる間にノイズが乗りやすくなるのでそれをマイクのキャノンと同じの「イン」「アウト」そうしてもう一つ「グランド」という回路に変換するこ とでノイズの少ないクリアーな音に変化できるというメリットがあるので、キーボード、サンブラー、 パソコン、アコギなどの音を出すためには必需品と言うべきエフェクターなのだ
さて、問題というのは、まず入力の元のボリュームの問題で低すぎても高すぎても困るのだ、。低すぎる場合はこちらでgainを目一杯あげなければならず、ノイズが上がるのと、もし万一機械にほうに何らかのトラブルが生じて突然過大入力が、卓のほうに来た場合はとんでもない、爆音が庄じ。最悪の場合スピーカーが壊れる・・・
これは一度実際に起こったことがあり、このときはツイターのダイアフラムを交換しなくてはならないんだけど、これが最近は非常に高額で一台4万円近くするのです、
だからDIを使用するときには極力神経を使ってほしいのです
あと、これはアコギなどの演奏者によくあることだけどケーブルを先にDIに入れてからそのあと楽器に差し込む 抜くときはこの逆にやる多くのプレイヤーがそうしてるが、これは絶対NG。
なぜならDI側のinput側にはちゃんとセイフテイー機能があって抜き差しのときにノイズが出ないようになっている ところが、DIにジャックが入った状態のまま楽器側のケーブルを抜き差しするとどうなるか、その動作の瞬間だが電気的にプラスとマイナスが通電してしまい、いわゆるショート してしまうのだ このとき恐ろしい過電量が PA側に流れるわけでその瞬間「バチッ」というとてつもない音が出る これも機械に大きなダメージを与える エレキギターを弾く人はほとんど先にギターにケーブルを差し込んでからアンプに差し込んでる アンプだとそこから直接ノイズが出るからわかってるんだと思う
アコギの人が圧倒的に多いのだだからその対策としてこちらはケーブルの接続が終るまでは必ずそのチャンネルにミュートをかけているのだ しかしこちらがチャンネルにミュートをかける前にいきなり抜いてしまわれることが多い せめて抜くときに「抜きます」と声をかけてほしい
2)ケーブル
あ とキーボードを使う場合、音ををラインで出す場合が多いが、その時楽器とDIを繋ぐケーブルを持って来ない方が多いのだ まあこちらにはいつもケーブルは用意してあるのでお貸ししてるが不思議に思うのは電気楽器ってケーブルまでが楽器だと思うんだよね
それとケーブルは持って来てるけど明らかに安物のそれもかなり怪しげなものを平気で使ってるプレイヤー・・・リハーサルでサウンドチェックをしたとき楽器の音がおかしい場合は大体80%がケーブルが原因の場合なのが僕の経験上言える。
なにも何万もする高額なものを使う必要もないと思うけど、少なくともライブの前にはケーブルのチェックだけはちゃんとしといたほうがいいと思う
3)ドラム
僕 がペンギンハウスの仕事をしている中で機材や楽器の修理などもよくするのだが、その中でダントツに多いのがドラムの修理だ もちろん他の楽器と比べるとかなりの力で叩かれる運命のこの楽器は当然壊れたり消耗するのはしょうがない ただ、ここで取り上げたいのはヘッドの破れやシンバルの割れとかではない
ドラムセットというのは見てのとおり実に多くのパーツで出来上がっている その中で一番壊れるのがシンバルスタンドやタムのブラケットなどに付いているネジ類だ いままで何個交換したかもう覚えてないくらいの修理と交換をしている
よくライブが終わってドラムセットを片付けるときにシンバルスタンドのネジなどが恐ろしく強く締め付けられていてとても僕の手では緩められない、仕方ないのでいつもドラムセットの近くに大きめのプライヤーを用意してあってそれで緩めることにしている
確 かに演奏者にとって演奏中にネジが緩くてシンバルやタムの位置がずれてくるのは困る それはわかるのだ ただこれらの機器を作ってるメーカーは手で締め付けるくらいの強さでちゃんと固定されるように設計してるはずなのだ よくスティックを2本人使ってそれでネジがを、締め付けてるプレイヤーさんがいるがあれはやり過ぎだと思う もちろん使ってるうちにネジ自体が劣化してきて締まりにくくなってくるのは仕様がない それに関しては僕も気を付けてそうなってきたら交換するようには心掛けてるつもりだ しかしその耐用期間をはるかに下回る頻度でダメになる・・・
これはやっぱり人為的要素が強いんだと思うんだよね ドラマーの皆さんもどうか少しそこら辺のところ考えてみてくださいまし
4)マイク
出 演者のボーカリストなかには「マイマイク」を持ってきる方もいる 自分の使い慣れたマイクのほうが安心感があるし第一他人が使ったのと同じマイクではなんか生理的に嫌だ・・・という考えもよくわかる たとえばその人の声質にはこのマイクがいい・・」というチョイスは確かに間違ってないと思う ただライブハウスにはその店のハコ特有の響きがあってPAの特性も違う
僕は数あるマイク主にshureの sm-58の中でも一番コンディションのいいのを選んで使っている
まあ、それはそれとしてマイマイクを使うのに反対はしない 中には「このマイクだとこの人の声がイマイチ生きてこないな」と思うときもあるが本人の意思でやってるので口出しはしない
た だ困るのは時々なのだけど僕にそのことを告げずに無断でマイクを交換してしまう人が居るのだ テストをしていると「あれ、おかしい いつものような音にならない」 とこちらも焦るのだがよく見たらマイクが交換してあった・・・そういうことが何度かあった 同じ sm-58でもそのマイクごとに特製はかなり違うのだ 現にペンギンハウスには全部で7本の58があるけど音質どれも微妙に違う ましてやコンデンサマイクの場合はファンタム送ってやらなければうんともすんとも言わない 持ち込むのはいいのだけど必ずひと声かけて下さいね
さて、新年早々小うるさいことばかり言ってすみません 勿論僕にも至らないことやミスることも多々ありますが、どうかこれからも少しでもいいライブを続けてゆく上でも皆さんのご理解とご協力がなくては成立しないと思ってます
本当に日々のプレイヤーの皆さんの努力と熱意とがこのペンギンハウスライブを支えているのです
僕も心を引き締めて今年もがんばります どうか宜しくお願いしますね
高円寺ライブハウス ペンギンハウス