僕のブルースマン列伝12

さて、今日紹介するのはカントリーブルース そしてミシシッピスタイルを本当に長年に渡って広めてきたこの人 ビッグ・ジョー・ウィリアムス BIG JOE WILLIAMS

彼についての紹介文t02200158_0400028711976493842
1903年10月16日にミシシッピー州クロフォード生まれました。本名はジョー・リー・ウィリアムズです。生涯を放浪のブルースマンとして、自作した奇 怪な9弦ギターを片手に旅を続け、マンドリンのように響くギターと強く逞しい歌声を聞かせました。1935年、シカゴのブルーバードに初録音をしました。 同年にシカゴでのウォッシュボード・ブルース・シンガーズでも吹き込んでいます。1941年にサニー・ボーイⅠをバックに配してブルーバードに 「Highway 49」という傑作を吹き込みました。スライド・ギターでの演奏も素晴らしく、1951年にトランペットに吹き込んでいます。1950年代までは黒人向け レーベルに、1950年代末からは白人向けレーベルに吹き込みしています。他のブルースマン達にも数多く取り上げられている「Baby Please Don’t Go」は彼の作品です。1982年にミシシッピー州のメイシオで死去しました。
1975年に一度来日しています。

そう、1975年に彼は日本に来た そのときすでに72歳だったわけだが日比谷の野音の広い会場に響き渡る彼の声とギターはまだまだ勢いとパワーがあった

そうそう、ビッグジョーといえばトレードマ-クの「9弦ギター」 それは不思議な弦の張り方をしてあって、元々普通の6弦ギターに弦を足していったもののようだ それで何で彼がそんなギターを弾いてるのかについて以前インタビューに応えていた

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「俺があちこちで演奏してたら俺のギタースタイルを真似するやつらが現れた それで弦を1本多くした それもまた真似られた そこでもう1本足してみた それでも真似された 最後にもう1本足して9弦にしたら真似するやつは居なくなった それ以来このギターを弾き続けてるのさ」

戦前から活躍していた彼は戦後さまざまなところで演奏やレコーディングを行っていた その中で91Vx8yw7UwL._SX355_ひとつ面白いアルバムを残している

そのタイトルは「THREE KINGS AND THE QUEEN」 これは「Spivey Records」というところから出版されていてそこのオーナーでブルースシンガーの「ビクトリア・スピビー」のほかに「ルーズベルト・サイクス」「ロニー・ジョンソン」そして「ビッグ・ジョー・ウィリアムス」が参加して作られたものでアルバムジャケットにはその4人の仲間の名前が大きく、そしてその片隅に「ボブ・ディラン」の名前がある

実はこのアルバム制作のときに当時まだデビュー前だったディランを「若くていいブルースハープA-very-young-Bob-Dylan-with-Big-Joe-Williams-seated-1962を吹く白人のミュージシャンが居るから」というオファーを受けて採用しビッグジョーのバックで2曲ディランがハープを吹き「SITTING ON THE TOP OF THE WORLD」ではディランはコーラスまで入れている これがディランにとっては初レコーディングだったらしい

このときビクトリアは若いディランのことをたいそう気に入って一緒に撮った写真を後にディランは自身のアルバム「NEW MORNING」のジャケットに掲載している

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さて、ビッグジョーには多くの名曲、名演奏があるがやはり彼といえばこの曲「BABY PLEASE DON’T GO」だろう これは戦後の演奏だがこの独特の突っかかるような歌い方は昔と少しも変わらない


そして僕ら「仲田修子バンド」もこの曲をカバーしている それでは最後に2016年版「BABY PLEASE DON’T GO」 をごらん下さい 動画の冒頭で少し流れてるのがビッグジョーが1930年代に吹き込んだオリジナルバージョンです

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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