クレイジーなギタリストたち   4日

夕方にいきなり烈しいにわか雨が降った東京・・・ってここらへんだけだったみたいだが・・・最近の夏にはすっかり恒例になってる「ゲリラ豪雨」がいきなり西のほうからやってきて高円寺の街を襲った お天気ダイトの雨雲レーダーを見ると高円寺のあたりがもう真っ赤になっていた 東京地方には「竜巻注意報」まで出されたからよほどすごい積乱雲だったのだろう

さて、そんなお天気の今日4日(月) 最初の演奏者は ジ・アナトミアズ
東京セッションのメンバーマツイ(g)とヤマグチ(ds)が組むインプロユニット その規則的リズムの上から発せられる予測不能な演奏は聴く者を未体験の世界へ連れてゆく

今日も最初のほうはかすかに擦るような密やかな音から始まる彼らの演奏は中盤から終盤にさしかかるとどんどん烈しく叩きつけるようなサウンドになってゆく 今日も最後の10分ぐらいはスゴいことになっていた それにしてもマツイのギターは一体どんなスケ-ルで弾いてるのだろう・・・

彼のギターにはもうひとつ不思議がある 歪みながら流れるそのリフにはなんとも絶妙なワウが付け加わっているのだが・・・それを僕はてっきり「オートワウ」を使ってるのかと思ってた

「オートワウ」とはエフェクターのひとつでギターのピッキングに応じて自動的にワウがかかるのだが、今日彼の演奏を見ててふとその足元を見ると右脚の紗希が小刻みに動いている

なんと彼はこのサウンドをすべて自分の足の先で生み出していたのだ! 恐るべし!
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2番目に登場するのは 丹沢亜郎
わがペンギンハウスマスター亜郎が組む俳句&音楽コラボユニット「生半可」から改名

今日のバックアップは先に演奏したアナトミアズの二人

そして今日の亜郎の俳句から・・・

「踏み石は 女の歩幅 滝の前」・・・これ、気に入った!

「戦争が 戦争を生む 蟻の列」・・・まさに今の世相だ

「ラムネ売り 一日海に 背をむけて」・・・この季節だねえ
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3番目に登場するのは g/vo , g , b , ds の4人編成のブルースバンド 豊樹野しげと&伝染Roll’s

ブルースをベースにしながらこのバンドのボーカルギターの豊樹野の作りだすオリジナルの曲の持つ世界はメッセージ性も含めて独特のカラーがある

ところで、今日僕は彼らがセッティングするのを手伝いながらふとそこに置かれていたリードギターのオオタのストラトに目が留まった

まずそのギターのピックアップが異様に高くセッティングされてることに「おや?」と思いもう少し良く見ると・・・弦高が異様に高い・・・ちょっとやそっとじゃない 12フレットのところで軽く5ミり以上ある! 普通こんな弦高のギターは弾けるもんじゃない

それを目撃してからこのバンドでの彼の演奏をあらためて見ると本当に力任せというくらいピッキングするときのアタックの強さがハンパじゃない

それがあの恐ろしくアタッキーでキレッキレの彼のギターを生み出しているのだなあ~

演奏が終わってから彼とギターについて話をしてみた 驚いた・・・

「アタックが強くて1弦がよく切れるので1弦は0.12のゲージを張ってます」

0.12ってアコギノライトゲージの太さなんだぜえ~! もうクレイジーだ(笑)
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4番目に登場したのは 大濱吾朗

ブルースハープもギターもピアノも恐ろしいくらいのテクニックでさらっとこなしてしまうスーパープレイヤーだが、それに加えてエンタテイメントにもすごく神経を使う彼のステージ

今日は最初のハープソロからピアノへ移動して「吹き弾き」はこのシーズンをちゃんと意識した「Summer Time」を持ってきた

ギターを抱えて歌い出せば彼のちょっとほろ苦い青春がちらっと顔を出すオリジナルソングが出てくる 彼のオリジナルはいい曲ばかりなんだけど、最後にまたピアノのところに戻って歌ったブルース 「ヨッパライです」・・・これが本当に彼の世界が出ていていいなあ

このシンガーもギターに関してはそうとうクレイジーだ 「他人に簡単にコピーされてしまうようなギタースタイルじゃ意味が無い・・・」とまで豪語する・・・いやいや、それだけ骨身を削って創り上げてきた彼のスタイルだから言えることなんだよなあ
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高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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