もう一度ブルース   12

今日は20年代のブルースマンの中でも「一発屋」といえる人を紹介する

その名は

ヘンリー・スポールディング Henry Spaulding

1929年にブランズウィックに「Cairo Blues」と「Biddle Street Blues」の2曲を残した戦前のセントルイスのブルースマンです。ミシシッピーの出身で、しばらくイリノイ州のカイロで活動していたと言われています。その後、ヘンリー・タウンゼンド( Henry Tawnsend )、J.D.ショート( Jay Dee Short )、テディ・ダービー( Teddy Darby )などとセントルイスで演奏しました。ダービーによると、録音したのは20歳代半ばで、38年頃に死んだそうです。(以上;ラジカルビスケットより)
わずか2曲・・・とにかくこの2曲だけを吹き込んでその後は一切レコード産業からは見向きもされずに最後は誰も知らないような形で消えていった・・・
それだけなら「ああ、ダメなシンガーだったのだね」で済まされるのだが、そのわずか2つの曲が素晴らしいのだ! とにかく聴いてみてください

2曲ともギターのとくに高音部の澄んだ音がすごく印象的で単音のピッキングにつながるコードストロークの使い方が素晴らしい ボーカルも暖か味があって聴いてて気持ちがいい もっともっといっぱい曲を残していても不思議ではないと思うが
じつはこの時代のブルースマンにはこういったたった1~2曲だけを残して消えていった者のほうが多かったのかも知れない 時代とタイミングと運の良し悪し、個人的な性格とか対人関係とか・・・色々なものが絡んで才能があっても消えてゆく・・・それは今でも同じことみたいだ
とにかく写真すら1枚も残っていない(当時のブルースマンでは普通のこと あのブラインドレモンもブラインドブレイクも残されてるのは1枚だけ)幻のブルースマンだ

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

http://penguinhouse.net/how

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