仲田修子話 37

さて、今回は「仲田修子話」の続きへ行く前に修子の旧い友人で現在も彼女のヘアメイクを担当してくれている河西修さんへのインタビューを紹介します

彼は修子と同じように若い頃大変苦労してほぼ独学で理髪師の免許を取得し、現在は阿佐ヶ谷駅のすぐ近くでヘアサロン「HAIR MAKE TINA」を経営しています それでは

「まず質問ですが、修子さんと出会ったのはいつごろですか?」

「今から25年くらい前 ペンギンハウスに僕のお客さんが出演してたので観に行ったらそこにゲストで修子さんと有海さん(修子のバックギタリスト)が出演したのがはじめて出会った時です。 彼女の歌を初めて聞いた時まるで映画を観ているように映像がぼくの頭のなかに飛び込んできたんですよ この人スゴイなあ・・・と思いました それまでまったく知らなかった世界、声も詞も音も新鮮でインパクトありましたね

そして知り合いになって僕がヘアカットをやっていることを告げると「私の髪のセットを今度やってくれない?」と言われ、そのときそれまで肩まで伸びていた彼女の髪をショートカットにしたんですよ それは彼女の『チャイナタウンでグッドバイ』という曲を聴いたときのイメージでこの人には絶対この髪型が似合うと思ってばっさり切ってしまったのですが、これはいい選択だったと思ってます

その何ヶ月か後にクロコダイル(原宿の)に彼女が出演したときメイクとヘアセットを担当させてもらったんですけど、そのライブが終わった後僕は号泣してしまったんです それはこんな素晴らしい仕事が出来たこと 彼女と同じ空間で一緒に仕事ができたことにものすごく感動してしまったんですね

その後も色々なライブやホールコンサートにスタッフとして参加させてもらいました

その時期は修子さんのバックメンバーがけっこう変動してたんですけど、どんなバックでも彼女がちゃんと歌ってしまえることを“すごいなあ”・・・と思ってました 僕はもうファンというより「戦友」といった感じになってましたね 自分もバンドのメンバーの一員だと思ってますね」

「河西さんにとって仲田修子ってどんな人ですか?」

「僕と同じ香り匂いがしますね 職人気質で表現力がある ただセンスだけで人前に立つのではなく基礎を大事にしてひとつやったら次にもうひとつ・・・やったらまた次に行く・・・それが引き出しになり箪笥になってゆく・・・

修子さんが『私はスポットライトを浴びてるけどそれはそこらでハンマーを持って働いている人たちとまったく違わないんだと思う』と言うのがよくわかるし彼女がライブのときのMCもちゃんとリハーサルをするというところも僕と共通するところがあって、一個一個確かめながら積み上げてゆくタイプなんだと思うんですよ

修子さんはほとんどその時の思いつきで歌ってしまうことが出来る人なんだけど、あえてそれをしない それはそうしないとバンドのチームワークが保てない そういうところを彼女はちゃんとわかっていて、自分の仕事をちゃんと理論付けして”だからこうなんだ”ということを積み重ねてやっている人なんですね

そういうところが僕のやりかたと共通すると思うんですよ・・・」

*後半に続きます

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

出演するには?

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする