仲田修子話 46

ところでフーテンをやっていた時代に修子はボーイッシュな格好をして男性として振舞っていた 友人の女性漫画家といっしょに行動するときは修子が「男」を演じていてカップルのように振舞っていたせいもあるのだが、それを周りは誰も気づかず、そんな修子が女の子たちと会うと彼女たちが普段女子同士で話しているときより明らかに高いキーの声で喋り方をしていて、またなんだかこちらに誘いをかけてくるような雰囲気を出しているのを見て修子は驚いた

またある日男性のフーテン仲間と二人で近所の公園に行き喋ってたら
「そういえば君ってかなり女性的な感じがするんだよね」と言うので
「そうかなあ・・・」とはぐらかしていたら今度は
「もしかして君、男が好きだったりしない?」と言われ
「よくわからない」と答えると
「もしそうなんだったら、僕そういう人を探してあげるよ」と言われ
「何ていいやつなんだろう・・・」と思ったこともある

そんなフーテン仲間がよく行く飲み屋があったが、店の中には「戦争反対」とか「ベトナムに平和を」とかのアジテーションやスローガンの落書きが壁一面に書かれていた それは実はあまりにお客が来ないので店のマスターがなんとかしようと思ってやってたようだ 時代は色々なものを呑みこみながら次第に加熱しつつあった

そんな頃、修子は「ゴーゴークラブ通い」にハマるようになる

最初に行ったきっかけはよく覚えていない 「ゴーゴークラブ」というスポットはその当時東京でも他にはほとんど無かったようだが、新宿には何軒もあった そこはそんなに広くは無くて中はあまり飾り気のないインテリア ブラックライトの照明があって壁の1面には必ず全面が鏡張りになっていて(客が自分のダンスをチェックするため)レコードがガンガンかかっていた

そういうところへ通い始めてしばらくすると彼女はどこへ行ってもVIP扱いされるようになった 入場料も取られないしそれどころか飲み物なんかは誰かが持って来て差し出してくれるし1円も使わずに踊りに行くことができた それはなぜかというと修子はものすごくダンスが上手くてそれも他人が踊っているのを10分ぐらい見てるだけですぐに真似して踊れるようになっていたからだ 自分で開発した踊りなんかをどんどん作ってってもうスター扱いされていた どこの店も修子が行くと喜んでフリーパスで入場させてくれたのだ

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

出演するには?

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする