仲田修子話 67

もちろん彼女の目的はバニーガールになることではない そこで外国のお客はほとんど相手にせずひたすら日本人のお客が来ると「どこかで弾き語りを募集しているお店知りませんか?」と声をかけ続けた

そんなことを続けて2~3ヶ月経ったころ、あるお客が

「俺が行きつけの店で今弾き語りを替えたがってるんだよね」と教えてくれた

それを聞いて修子は思わず心の中で「やったー!」と叫んだ

そこでその人にお願いすると彼はなんと親切にオーディションの段取りまでセッティングしてくれた

いよいよオーディションの日が来た その日修子はバニーガール仲間のモデルをやってる友人に頼んでものすごく高いブランドものの服を借りそれを着てオーディションに出かけた

店の名前は「アーサーベル」といった

オーデッィションが始まった 修子はギターを弾いて何曲か歌った それをじっと聴いていた店の人は彼女が歌い終わるとこう言った

「では来月から来て下さい」と

見事に採用が決まった ついに彼女の念願がかなったのだ

「アーサーベル」は会員制クラブで若手のエリートサラリーマンとか会社の役員クラスの人とかかなりエグゼクティブで知性のある・・・そういうレベルのお客ばかりだった 店にはホステスも居らずロングドレスを着た女性が何人か飲み物を客席まで運ぶ・・・決して同席などはしなかった

店の内装は壁にバグパイプが飾ってあってスコットランドあたりの伝統のあるクラブのような雰囲気でその店はスコッチの「Bell’s」のオンリーセラーだった そこはその前に勤めていた「タートルクラブ」よりもさらに静かで上品な店だった

その店で修子はピアノの演奏者と「対バン」つまり30分ずつ交代で演奏1日に30分のステージを4回つとめた・・・そしてそれに対して払われたギャラは何と一ヶ月12万円 あの工場で働いていたときと比べると・・・実働は1日2時間だから・・・時給に換算すると何と24倍になった

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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