脇道に入った 途端に僕らは清里の厳しい洗練を受けることになった
そこから先は全く舗装されていない砂利道・・・それもとんでもないでこぼこのダート道路だった
「この先どうなるんだろう・・・」
その僕の不安にさらに拍車がかけられた ぼこぼこの砂利道はさらに狭く烈しいダートになった 僕らはまるで絶叫マシンに載ったみたいに烈しく身体を揺さぶられていた
しかし、不思議なことにその先・・・あるところから不意に道は舗装道路になった
しかし、その周りは文字通りの原野
家一軒も見当たらず人間の背丈ほどのススキが道路以外のスペースを埋め尽くしていた
やがてある一角で車は停まった ドアを開け僕らは外に出た 季節は忘れたが、草いきれの匂いがむんむんしてたから、多分夏だったのだろう
するとそこに1本の杭が打たれてあった そこを指差して父は得意げにこう言った
「どうだい、ここを買ったんだ いいだろう!」
あたりは荒涼とした原野・・・僕は正直こう思った
「おやじ・・・気は確かか?」
高円寺ライブハウス ペンギンハウス