かぐやたち          20日

いえいえ、「家具屋」じゃないからね 言っとくけどね 今日は三日月が綺麗だったらしい 僕は夕方もずうっと地下にもぐってて見なかったけどね
さて、今日の出演者 トップは嫁とDUOという2人組 「夫」はつい先日もここで演奏をしたギタリストの木下徹だ 今日はギターをアコギに持ち替えて「嫁」のバックだ あんなにトリッキーですごいソロを引く人が今日は終始バッキングに徹している その音はクリアーで鋭くそして優しい リハのあとで触らせてもらったがMartinの000-45と思われるそのギターはむちゃくちゃ倍音が豊かないい音がしてた そのギターをバックに嫁が歌う 静か目のバラードもいいが彼女はやっぱり声を張り上げるロックスタイルの曲が似合う ただ、あまりシャウトして大丈夫なの? そう心配するのにはわけがある 理由は言えないけど・・・まあ今日も仲の良い二人の元気で最高なギグだった


次に登場したのは3人組のインストユニットUP2U  基本はJAZZなのだが彼らの演奏は同じ4ビートでも裏に16ビートを感じさせるようなすごくタイトでドライブする 聴いてて踊りだしたくなるようなJAZZってあまりないよな・・・僕はここのギタリストの出す音色が好きだ ちょっとウエスのような丸く篭ったような音なんだがとてもよくドライブする 週末の夜にこういう演奏聴けるっていいよね

そして3番目にはsolo-emmaという出演者が登場する emmaはピアノの弾き語りで女性だ 彼女のいいところは何といっても思い切りのよさかな ちょっとミスしても「え~い!」という感じでそれを乗り越えていってしまうタフさと明るさを持ってる そのパワーに聴き手も周りもついつい引っ張られてしまうのだが、後半登場したバックのメンバーたち(ウエスタンズって言ったかな)もそうなんだろう なかなかパワーのある演奏をする達者揃いなんだがいとも軽々とemmaに引っ張り回されているようだ 今夜も彼女がペンギンハウスに明るいつむじ風を巻き起こす

そして、emmaバンドが起こした熱気がちょっと冷めかかったころ今日最後の演奏者が登場する 藤原愛はいつものようにピアノの横ではっきりと一礼すると鍵盤に向かった それまでのざわめきがさーっと引けてその静寂の中でいつものように彼女の演奏が始まる 一曲目はいきなりあの名曲「ヨッパライ帰り道」だ 客席に居たのは数名のお客とほかの出演者たち おそらく今日初めて彼女の歌を聴く人ばかりだったと思う 一曲目が終わるとちょっとため息のような声と「うおーっ!」という声が混ざって大きな拍手が巻き起こる これで店中が藤原愛の世界に巻き込まれてしまった 40分間、皆がすごく集中して聴いているのがわかる ステージが終わる 愛が引っ込む すると大きな手拍子でアンコール・・・応える彼女・・・いいなあ 今夜はすべて女性シンガーだけの夜だった そう・・・かぐやの意味は・・・ね、いい月夜だった

・・・こうして高円寺ライブハウスの夜は・・・

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする