僕の八ヶ岳話 34

僕らの家があるところは国道からはすぐのところだったが、一番近い駅である「清里」まで直線で約3キロ、それも行きはずうっと標高差約200mの登り道だ

当時、かみさんは免許も何も持っていなかった 一番近いスーパー(コンビニより小さな)に行くのに往復2時間も歩かなければならない もちろんもっと離れたところに行けばそこそこちゃんとしたスーパーや商店などもあるのだが、そこに行くには僕が車で乗せて行かなければならなかった 平日は当然無理、そして土日の休みになるとかみさんの買い物に付き合って僕も一緒に出かけなければならない この不便さがどうしても僕らの日常生活に負担となってのしかかってきた

そこで僕は彼女に免許を取らせることにした・・・といってもいわゆる「原付免許」だ それまで全く免許を持っていなかった彼女に、とりあえずこの免許を取得してもらうことにした 原付免許は筆記試験だけで取れるので、ある日免許センターに試験を受けに行った彼女は難なく免許を取得することができた そして中古の原付バイクを購入した

これで僕が居ない平日の昼間でもかみさんは近くだったら楽に出かけることができた

すると、さっそく彼女は清里の駅前で働き口を見つけてきた 当時の清里はまだまだ多くの観光客が来て賑わっていた 駅前にはそういう観光客を相手にするお洒落なカフェやレストラン、お土産店などが立ち並んでいた そういったなかのちょっとしたショッピングセンターの中にあるグッズ売り場のアルバイトになることになった

これでようやく僕らのストレスはかなり解消された かみさんはその店で毎日お客や他の店の従業員たちとお喋りが出来るようになり、あっという間に何人もの友人を作った 彼女は本当に社交的なのでこういうことは本当に得意なのだ 一方、どちらかというと独りで居るのが好きな僕は、土日に独りで好きなところに出かけることが出来るようになったのだ これで目出度し目出度し・・・

ところが・・・ここで新たな問題が生じてきた

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