僕の八ヶ岳話 39

清泉寮の「カウンティフェア」が終わると清里高原は一気に秋の終わりにスピードを加速する 標高2000m以上の方から山の色彩が変わってくる 赤や黄色・・・そのパッチワークのような模様はどんどん下の方へと降りてくる 我が家の周りもすっかり色合いを変えた木々に囲まれた
そして、それらの広葉樹達の紅葉が終わり褐色になり散り始める頃、八ヶ岳高原の秋の主役が登場する
夏の間はただザワザワと生い茂っていて特に目立つわけでもない針葉樹・・深緑色だったその葉が少しずつと黄ばんでくる やがて最後にはそれが鮮やかなオレンジ色になる その色は遠くから天気のいい日に見ると黄金色に輝いて見える


それが八ヶ岳に最も多く生えている「カラマツ」だ
これらはもともと自然にあったわけではなく、太平洋戦争後の当時の林業政策で植樹されたものだ その当時あの電信柱は木で作られてた だから日本全国何処に行っても大量の木材が必要だったのだ 成長が早く真っ直ぐに伸び、ヤニが多いので腐食しにくいカラマツはこの素材としては打ってつけだったのだ

ところが、その後日本の林業の事情が変わってしまった
安い外国産の木材がどんどん入ってくると、人件費がかかりしかも伐採や剪定に手間のかかる国産の木材はどんどん需用が無くなり、価値の無くなった樹木はそのまま山に放置され、うっそうとした森になってしまったのだ!これが最近では毎年春に多くの人を悩ませる「スギ花粉」を生むことになるのだが、カラマツにま困った性質があった
まず木材としての利用価値が低い 電信柱としてはいいのだが、ふつうの材木にすると曲がったり割れたりする おまけにヤニが多い 燃料用にすると煙やススが多くて使えない・・・せいぜい集成材の素材にするか、食器に使うくらいしか使い道がない

しかし、困った性質はこれだけではないのだ・・・

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